Side N
数日ぶりに、あ〜ちゃんがリニアの部屋を訪れた
「大事な話がある」
そう言ってあ〜ちゃんが話してくれたのは
「エネルギーを、解放しようと思う…」
「「え??」」
「けど、そんなことしたら、、」
世界が、崩れる、、
「そうじゃよ、そんなのダメじゃ」
「もう、決めたけぇ」
「決めたって、、」
「そんな、あ〜ちゃん世界が崩れちゃってもええの?」
「良くないよ、、皆、大好きだもん」
「だったら、今からでも考え直した方がええよ」
「うちらは、大丈夫じゃけぇ、、」
あたしたちが、我慢すれば、、
「大丈夫じゃないけぇ!」
ぐっと掌を握り締めて、俯きながら声を上げるあ〜ちゃん
「あ〜、ちゃん?」
そんなあ〜ちゃんにビックリして、二人とも動きが止まった
「もちろん、この国も、世界も、、皆の笑顔が大好きじゃ。けど、、どんなに沢山の人の笑顔があっても、、」
顔を上げたあ〜ちゃんの目には、、
「二人が本当に幸せになってくれんかったら、世界中の人が幸せじゃないのと同じくらぃ、悲しいけぇ…」
涙が溢れていた
その言葉にゆかちゃんも、その可愛らしい瞳を潤ませて
あ〜ちゃんの肩にポンと、おでこを預けていた
「あ〜ちゃん、、ありがとぉ」
「それに、この先、うちらと同じ想いをする人を、つくらんために、、」
ゆかちゃんをそっと抱きしめる、あ〜ちゃん
「うん、そうじゃね」
「なによりこの世界は、きっと大丈夫じゃって。そう簡単に崩れたりしないって、崩れてもまた皆で創っていけるって、そう信じとるけぇw」
「うん、、そうじゃね」
「のっち」
もちろん、あたしも目の奥が熱かった
「ん?」
壁に掌を伸ばしたあ〜ちゃん
「うちらなら、絶っ対!大丈夫じゃろ?」
昔から変わらない、その笑顔に
「そうじゃねw」
ゆるぎない愛に、掌を重ねて
絶対的な信頼を…
もうすぐ変わる
世界が、、
もうすぐあたしたちの
何かが変わる、、
誰も見たことのない場所へ
夢の中で描いていた場所へ
ありふれたスピードをこえて、、
—つづく—
最終更新:2010年11月07日 02:18