Side Y

ようやく…

まるでキミの生まれ変わりのように、瓜二つの彼女
キミと同じ名を持つ彼女が、ココへ辿り着いた

……

『ホンマにそっくりじゃったねw』
『マジ、あ〜ちゃんかと思ったわw』
「…」

氷の中でも、意識のあるアヤノとユカ

『ヤスタカ様、あんな耳元で囁いちゃってさぁw』
『あ〜ちゃんに言いつけちゃいますよ?』
「何のコトだ」

『またまたぁ。あの子とあ〜ちゃんの姿、重ねたりしたんじゃないんですか?w』
『めっちゃ優しかったもんね?』
『ね?w』
「…」

確かに一瞬、錯覚しそうではあったが

「私が愛しているのは、アヤカだけだ」
『ふぅ〜〜w』
『あ〜ちゃん喜んでるなw』

人前では、怒られてしまうが、、
今はいないから平気だろう




『それなのにヤスタカ様も、あたしたちに付き合わせちゃって、、』
『あ〜ちゃんの側にいられんで、ごめんなさい』
「気にする必要はない」
『あ〜ちゃんだって、ねぇ?』
「ふっ、、むしろ、キミたちをココに置いていく方が、怒られるだろうな」
『ヤスタカ様でも、怒られるんだw』
「子供たちと、キミたちに関しては、特にな」

それほど、大切だということだ

『うちらは嬉しいけど、、』
『ヤスタカ様には、えらいとばっちりじゃね?』
「まったくだ、、と言いたいところだが…」
『『ん?』』

「そういう所も、好きなのだよ」

『…』
『…』
「どうした?」

『…のろけじゃ』
『ん〜、完璧なのろけじゃね』
二人の呆れた声が聞こえてきた

「…。…とにかくだ、キミたちをココから出して、キミたちがこの世界で生きること、それが、、」

そう、それが、、

「アヤカの、最後の願いだ」

そのために、私はココにいる


—fin—






最終更新:2010年11月07日 03:23