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Side Y
解放の時…

崩れだす部屋
城の周りに巡らされている堀の水が、隙間から入り込んでくる

「アヤカ様、ココに居ては危険だ!」
「しかし!今ココを離れたら、すべてのエネルギーが外へ出てしまう!」

『証』の力で、ある程度のエネルギーが、この部屋に抑えられている
だが、このままでは…4人とも危険だ

事態を読み取る二人が、顔を見合わせて頷いた

Side A
「あ〜ちゃん!」
「なん!」
「うちらが『証』と一緒にココに残るけぇ!あ〜ちゃんは、ヤスタカ様と行って!」
「なに言うとるんよ!それなら私も残る!」
「ダメじゃ!」
「なんでよ??」
「そんなことしたら、4人とも死んじゃう。そしたら、意味ないけぇ」
さっきまで声を張っていた二人は、優しくおでこを寄せてくる

「あ〜ちゃんは、この世界を見届けて?」
「うちらの願い。見届けて?」

「のっち、、ゆかちゃん、、」

見せてくれた笑顔に、そっと手の力を緩めると
ぎゅっと二人の手に力が入って

「きっとまた、」
「逢えるけぇw」
「……うん」

温もりを残して、私の手は離れた




Side Y
引き離すには惜しい三人
できることならば、一緒にいさせてやりたいが、、

「ヤスタカ様!行ってください!」

きっと、時は訪れる

今は、キミを守ることが最優先




なんとか城の外まで逃げ出すと、そこはまるで別世界
やたらと見晴らしが良くなった世界

この世界に、大きなキズ跡を残し消えた、リニアのエネルギー

隣には、その光景を呆然と見つめるキミ

「ヤスタカ…」

その声には、動揺が窺える
しかしこれは、喜ぶべき光景だ

「未来が、、変わった」
「え?」
「世界は、崩壊しなかった」
「まさか、ヤスタカ、、」

私が見た夢では、この光景すら見ることは出来なかった

やはり、信じ、願う力は、計り知れない
あの時、初めて私の夢見を変えたキミたちは、、

「三人の願いは、、ココから始まるんです」
「そうだな、、」

その瞳に宿る未来が、どんなものなのか

「ヤスタカ」
「はい」
「また、迷惑ばかりかけてしまうと思うが、手伝ってくれるか?」
「もちろんだ」

私も、一緒に見てみたい




…それにしても、、
「ヤスタカの想い人が無事か、確かめないとな?」
「その必要はない」
「心配であろう?」

本当に、、
「、、本当にあなたは、鈍感だ」
「な、、ヤスタカまで!」

これでも大分、言葉に表してきたつもりだったが、、
遠回りの言葉は、キミに届く手前で落ちてしまっていたか
ならば、いちばん近道の言葉で

「あなたですから、、」
「へ?」
「私の想い人は…」

その驚いた鼻の頭に、ヒラリと舞い降りた雪

私の手に舞い降りたのは

「なんなんよぅ、、もぉ…」
キラキラと、瞳を輝かせる

小さな太陽


—つづく—






最終更新:2010年11月07日 03:36