◆A-side◆
テストは午前で終了、午後からは簡単なホームルームだけ。テストは簡単だった。きっと満点だろう。ちゃあぽん喜ぶだろうな。
そんな事よりも、のっちの事で頭がイッパイだった。のっち…その綺麗な人と、エッチしたんだよね…。…最悪。
全部嘘だったんだ。あのメールも、嘘だったんだ。どこまでが本当で、どこからが嘘なんだろう。
好きって言ってくれたじゃん、ずっと大切にするって言ってくれたじゃん。ねぇ、あ〜ちゃんを守ってくれるんじゃなかったの?
全て上手く行くと思ってた。のっちとなら、上手く行くって。だけどもう…一回裏切られたら、簡単には信用出来ない。
もう、きっと前には戻れないよ。のっちの事…信じられなくなっちゃった。
◆C-side◆
「ここかぁ…K女子大…キャンパス広っ!」
あたしは服を着替えて、早速天敵の通う大学に来ていた。うむぅ…人が多すぎる…。こりゃ時間がかかりそうだ。
食堂と思われる場所に迷い込むと、たくさんの生徒で賑わっていた。どうやら今が昼休みらしい。
「あのー、すみません聞きたい事があるんですけど…」
とりあえず近くの人に尋ねた。
「えっと、徳澤直子さんって、何学部か分かります?」
「徳澤…?あー去年のミスコンで1年生なのに優勝した子?だったら法学部だよ」
「あ、どうもご親切に…」
ポケットからメモを取り出し、ペンを走らせた。法学部で…ミスコンで優勝…と。…って。
「ミスコンで優勝ぉ!?」
「うん、凄く綺麗でスタイル良くて…ダントツだったよ」
「その人は今ドコに!?」
「昼は友達と中庭で食べてるみたいよ、中庭に行けば会えるんじゃない?」
「ありがとうございまっす!」
ビュンッと、風の様に走った。ちょっとちょっとちょっと!すんごい人じゃん徳澤直子!侮っていた…美人で頭良くてお嬢様って…羨まし過ぎる!お姉ちゃんピンチだよっ!
◆
中庭に出ると、徳澤直子がいた。一目で分かった。オーラが一人だけ違う。って見とれてる場合じゃないよ。
あたしはドカドカと徳澤直子に近付いた。周りの目なんか気にしてる場合じゃない。
「徳澤直子さんですか?」
「?はい、そうですけど…誰…?」
「お話が有るんで、署まで来て下さい」
「署…?良く分かんないけど、良いですよ。」
ニッコリ微笑む徳澤直子。くっそーひるむな西脇彩香!
人の少ない休憩所の様な所に移動し、向かい合う形で着席した。…見れば見る程、美人だ…。こんな美人に襲われるなんて、羨ましいなーのっち。じゃなくてじゃなくて!
「徳澤直子さん、私は決して怪しい者じゃありません、だから正直に答えて下さいね?」
「うふふ、こーゆーの楽しくて好きだなー」
楽しそうに笑う徳澤直子。物怖じしない性格…と。メモメモ。
「趣味は?」
「最近はゴルフかなぁ」
「今日のファッションのポイントは?」
「今日は大人っぽいイメージで、このエナメルのパンプスがポイントかな?こーゆー可愛いのを足元に持って行く事でガチガチに大人っぽくするんじゃなくて甘いテイストを…」
「あ、も、もう結構です」
「?そうですか?」
「そろそろ本題に入らせてもらいますが、大本彩乃とはどのような関係ですか!」
「彩乃ちゃん?うーん…姉妹みたいな関係?」
「第一印象は?」
「可愛い子だなーって、あと、カッコ良い」
「好きな所は?」
「目かなぁ、あと八重歯が超可愛いよね」
「ですよね〜あの笑った時に見えるのがまた萌えポイントですよね〜」
「ねー萌えるよねー」
ハッ、いけない。敵と意気投合してどうする。
騙されないぞ!こうやって惑わしてあたしを油断させる気だな?卑怯者め徳澤直子。
「もう質問終わり?」
「まだまだ有ります…のっちに告白されたらどうします?」
「付き合うでしょ」
「…やっぱり気があるんですね」
「可愛くて良い子だしね」
お姉ちゃんお姉ちゃん!コイツやっぱりのっちを狙ってんだよ!
「てゆーかさ、君誰?」
「私ですか?私はのっちの恋人です」
間違ってはないよね。今はお姉ちゃんの体だし。
「へ〜そうなんだ!どっちから告白したの!」
「えっと…のっちから?」
「えー凄い意外」
なんだこのリアクション…調子狂うな。徳澤直子…訳が分かんない。
「君とだったらお似合いだね、可愛い子同士で」
「良く言われます」
「あ、でもごめん…恋人いるって知らなかったから昨日無理言って泊まらせちゃった」
すげぇ…恋人に泊まらせたとか堂々と言うなんて…相当の強者か…タダの天然か…。
「じゃ、これから講義だからもう行くね」
「さ最後に!貴女は昨日、のっちを襲いましたか!」
「?ううん、記憶に無い」
やっぱり、のっちが言う通り寝ぼけて襲ったのか…。徳澤直子…恐ろしい子。
◆2-21:End◆
最終更新:2008年10月13日 07:56