心臓が有り得ないくらい音を立てている。
隣には、あの子。
(めっちゃいい匂いするんですけど…!!)
もう既にクラクラきてるよ。ヤバイ、鼻血出そうだ…。
「ここ、同い年の人ってあんまり居ないね」
「へっ!?あ、う、うん」
何か話さなきゃいけないのに、何も思い付かない。
「あ…そういえば名前、」
(な、名前…!)
「あ、お、大本彩乃ですっ!」
勢いよく頭を下げると、頭の上から吹き出す音が聞こえた。
「ふふっ…樫野有香です。えっと…何て呼んだらいい?」
「のっち、って呼ばれてるけど…」
「じゃあ……のっち」
どきり、と煩い心臓が跳ねる。
ただ名前(ていうかあだ名だけど)呼ばれただけなのに。
「じゃ、じゃあ、のっちはゆかちゃん、って呼んでいいの…かな?」
「うん」
ふわりと笑ったゆかちゃんに、顔が熱くなる。
ヤバイよ…反則じゃろ!ってくらいかわいい…。
(助けてあ〜ちゃん!のっち、心臓が止まりそうだよ!)
不意にあ〜ちゃんの白い目を思い出した。
あ、ちょっと興奮治まったかも…。
「じゃあ、勉強しよっか」
「………」
忘れてた、っていうか忘れたままでいたかったよ、ゆかちゃん。
待ち受ける試練を前に、机に突っ伏した。
結局、その日の勉強はちっとも頭に入っていきませんでした。
㈫END
最終更新:2008年10月13日 10:44