◇N-side◇
月曜、学校、眠い。
しかも放課後は新入生歓迎会とやらが体育館で催されるらしい。それって全員参加?のっち一人くらい居なくても良くない?
でもまぁ生徒会主催らしいから、ゆかちゃんの為にも参加するけどね。
「大本さん大本さん」
あ、隣の席の加藤さんだ。
「私まだ大本さんとアドレス交換してなかったよね、良かったら教えてよ」
「あ、うん」
いやったー!友達増えたよ!クラス初のアドレス交換だよ!飛び跳ねたいくらい嬉しいけど、頑張って平静を装う。
「あーあたしも知りたい!」
「大本さん、私も私も!」
するとクラス中の女の子達が一斉に押し寄せて来た。ビックリして、あたふたしたけど、有り得ないくらい嬉しい。一年間クラスに友達出来なかったらどうしようかと思ってたからさ。
結局その休み時間だけでは時間が足りず、次の休み時間もアドレス交換大会になってしまった。
一気に増えたアドレス帳にニヤけてしまう。あーどうしよう。皆、メールしてね?
◇
「友達増〜え〜た〜」
昼休み、食堂。のっちの美しい歌声にあ〜ちゃん、微笑む。ゆかちゃんは放課後の事で忙しくて居ない。
「良かったねー友達出来て」
「うんっ!」
あ〜ちゃんはお母さん手作り弁当を美味しそうに頬張る。のっちは学食のおばちゃん手作りラーメンを頬張る。違いはあるけど、まぁ気にしない。
「ちゃんとクラスの子と仲良くせんといかんよ」
「大丈夫だってば!のっち女の子には優しいし」
女子校だから女子しかいないけどね。そう言うと、あ〜ちゃんは心無しかムッとして呟く。
「のっち女の子が好きなんだねー」
「いや、別に好きとかじゃ…」
「女好き、変態、浮気者」
「…酷い言われよう」
だけど、否定出来ない部分もいくつかあった。だって二股してる訳だしね…。
「友達と恋人は別、だよ」
「へー」
「あ〜ちゃんは特別だもん」
あ、ちょっと照れてるあ〜ちゃん。可愛いな〜。ギュッてしたくなっちゃうよ。だけど。
「ねぇ今度…遊園地行こうよ」
「え…遊園地?」
「うん、デートしよ」
出来れば夜に。観覧車乗って、綺麗な夜景を見ながら、なんてあ〜ちゃんの理想のファーストキスのシチュエーションに間違ない。
「良いよ、いつ?」
「あ〜ちゃんに合わせるよ」
出来るだけ早くが良いな。うん、出来るだけ。
◇08:End◇
最終更新:2008年10月13日 11:24