◇N-side◇
「のっち…」
「うん…?」
「服…脱ぐ…?」
あ〜ちゃんは真っ赤な顔してのっちに尋ねる。
心が読まれてしまったのかもしれない。ワンピース越しに触れるだけじゃ物足りなくなってきて、さっきからのっちはワンピースの裾をキュッと摘んでいた。
「あ…そう…だね…」
「……」
「あ、嫌なら良いんよ!別にのっちはどっちでも…」
服着たままでも出来るしね。
あ〜ちゃんが少し嫌そうな顔をしたから、のっちは慌てて手を引っ込めた。
「…嫌じゃないんよ、ただ…恥ずかしいってゆーか…」
のっちの首にしがみつくあ〜ちゃんは、そっと目を伏せた。
そりゃ恥ずかしいわな。裸になるんだもん。のっちだって最初は恥ずかしかったもん。
「触られるのは…恥ずかしくないの?」
「それは平気…のっちに触られるのは…好き」
うわぁ、綾香ちゃんてば。これ以上興奮させないでよ本当に我慢出来なくなるよ。
「脱がなくても平気だよ」
だけど、
「…ちょっと見てみたいけど」
ボソリと本音を呟いた。あ〜ちゃんが驚いた様にバッと顔を上げる。凄い真っ赤で、涙目だ。
凄く可愛くて、ゆっくり顔を近付けた。軽く触れるだけのキスをする。
「…嫌なら、しないよ」
唇の先が触れ合ったまま、のっちは呟いた。
「でも…、あ〜ちゃんをもっと知りたい…全部全部、知りたいよ…」
こんな事を言って、またあ〜ちゃんを困らせるだけ。君の優しさに付け込んで、悩ませるだけなんだ。
だけど、君を好きになってしまった以上、この欲望は消えなくて。ただ知りたいと願ってしまう。
「…うん」
そう高い声で呟いたあ〜ちゃんは、のっちの頬をそっと撫でながら、キスしてくれた。
「けど…のっちも脱いでね…?」
「…うんっ!」
のっちは笑って、あ〜ちゃんの瞼にキスをした。
もう愛しくて堪らない。
全部、愛したいから。
君の全部を、のっちに頂戴。
◇
裸になって抱き合って、のっち達は布団にくるまってずっとクスクス笑ってた。
戯れ合う小さな子供みたいに、特に意味も無くずっと。なぜか笑みが零れて、ずっとずっと止まらなかった。
触れ合う体温が気持ち良くて、柔らかな感触がくすぐったくて。ゴロンゴロンと抱き合ったままベッドの端を行ったり来たり。
ずっとこのままで良いや、なんて思う自分に驚いた。
「のっち…?」
ぎゅうっと抱き締めて、胸に顔を埋めた。フカフカして気持ち良い。中学の時に急成長したもんね、あ〜ちゃんの胸…。
あの時は凄い戸惑ったなぁ。段々女の子の体になってくあ〜ちゃんに、凄く戸惑った。
「くすぐったいよっ」
鎖骨を甘噛みすると、あ〜ちゃんは身を揺らして笑った。胸も揺れて、内心穏やかじゃない。
「…」
のっちはまた胸に顔を埋めていた。はぁ…気持ち良くて安心する…いや嘘、興奮する。
カプッと食べてみた。美味しそうだったから。
「ふぁ、つ…っ」
「い、痛かった!?」
「う…のっちの八重歯…刺さった…」
ガーン。この八重歯めちくしょう。チャームポイントで可愛いって言われて自分でも気に入ってたのに。
「嘘だよ、くすぐったかっただけ」
「嘘かよ」
「なんか…体ビクッてしてビックリした…」
それって…ちょっとは感じたって事?え、八重歯で?
「気持ちかったの?」
「うん…多分…」
「そっか…」
…今なら良い感じだ…。
そろそろ、ね。そろそろ良いよね…?鬼エロ教官・ゆか様に鍛えられた指テクで、あ〜ちゃんを一潮噴かせてやろうじゃないか。
その前に、もっと気持ち良くなってもらわなきゃ。
「ちゅ…、…はぁ」
あ〜ちゃんの胸にキスをする。あ〜ちゃんの肌に、鳥肌が立った。ザラザラした鳥肌を舐める。あ〜ちゃんの味がする。
「ふ…ん、のっち…」
「舐められるの…嫌じゃない?」
「うん…」
良かった。安心してのっちは、また胸に舌を這わす。甘い。
舌は段々とてっぺんに登って行く。あ〜ちゃんの胸の先端部、そっと舌で触れると、あ〜ちゃんの体は大きく跳ねた。
「あ〜ちゃん…?」
「…っ、」
嫌がっては…いない。もう一度、今度は口に含んで舌で転がした。
「っ…は…ぁ、っ」
初めての刺激に、君は驚いてるんでしょ?
でもこんなんで驚いてたら、今からする事に体持たないよ。多分もっと、ビックリするだろうから。
「のっちぃ…」
「…うん」
「気持ち…ぃよ…」
だから、優しくしようと決めたのに、そんなのずるい。
涙をイッパイ溜めたそんな目で見つめないで。乱れた呼吸をしないで、体を熱くしないで。のっちだって…頑張って耐えてるんだぞ。
だけど、本当に
「…ずるいよ…」
のっちの手は、あ〜ちゃんの太ももに触れていた。何年も前から、触れて見たかったんだ。
あ〜ちゃんが不安気な表情でのっちを見上げる。
そんな顔しないで。
大丈夫、恐くないよ。
「触って…良い…かな…」
「……、」
コクリと頷く恋人に、もはや理性なんて紙切れみたいな物で。ちょっとでも風が吹けば飛んで行きそう。
のっちは恐る恐る手を延ばした。あ〜ちゃんの大切な所…のっちが一番知りたくて、触れたかった部分。
柔らかい弾力に、そっと指を沈めた。
「あ…れ…?」
濡れて…ない。
のっちはパニックに陥った。
前にゆかちゃんは、気持ち良かったり興奮すると濡れるって言っていた。
て事は今、あ〜ちゃんは感じていない訳であって…。一気に全身の血の気が引くのが分かった。…どうしよう。
「…っ、」
焦るのっち。やけに時計の針の音が頭に響いた。
「のっち…?」
「気持ち良く…なかった、かな…?」
「ううん、気持ち良いよ…?」
ならなんで濡れないの。
のっちは焦る気持ちを隠せないまま、深くあ〜ちゃんに口付けた。ちょっと激しくキスをしながら、胸を触って、下半身に触れた。
「ん、ふ…っのっち…っ」
「っは、あ〜ちゃん…」
なんで。どうして。
さっきまでの余裕が、全て失われた瞬間だった。
◇30:End◇
最終更新:2008年10月17日 14:07