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なんとなく肌寒い夜明け前。
さっきまで隣にあった温もりがないことに気づいて、目が覚めた。


布団からひょこっと顔を出すと、
ベッドスタンドの灯りに映る、あ〜ちゃん。
生まれたままの姿に毛布を被っているだけの状態で文庫本を読んでいる。

超真剣に読んでる。
眼鏡かけてるし。
かわいい。

でも、
よく見ると鳥肌が立ってて、なんか寒そう。
寒いくせに何でそんな格好でいるかなぁ

よいしょっと
ゴロって移動して、抱きつく。

直に感じる体温。
あったかい。
すごく安心する温もり。


かまって欲しくて、横腹あたりに鼻先を押しつけて、ちゅっ。

すると体がピクってなって、ふふって私を見つめる。

無性に甘えたくなって、
もっとぎゅっとしたら、
本を閉じて、体ごとこっちに向けて、
頭を撫でてくれた。


胸元に頭を委ねてみると、
聞こえてくる規則正しい心臓の音。

その音のリズムで静かに呼吸するあ〜ちゃん。
自然と一緒のタイミングで呼吸するようになる、ゆかたち。
心地良い一体感。


呼吸で静かに上下する胸は、やわらかくてあたたかいゆりかご。
トクットクッと鳴る穏やかなリズムは、優しい子守歌。
そのリズムに合わせて、赤ちゃんをあやすお母さんみたいに、
ゆかの背中を優しくポンポンしてくれる、手。

あたたかいあ〜ちゃんの体はとっても居心地が良くて、だんだんまぶたが重くなってきた。


目を閉じたすぐそこには眠りの世界が待っていて。

その世界に沈んじゃう前に、
優しいまなざしと、
優しい唇が降ってきたような気がした。


  • fin.-






最終更新:2008年10月17日 15:24