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◇N-side◇
「だぁぁっ!あつっ!死ぬっ!あっつ!!」
目が覚めると、そこは灼熱地獄だった。カラッカラで死にそう。慌ててそこから飛び出す。なんと…サウナだった。
「ぜー…ぜー…み、水…」
「?はい、どうぞ」
「あ…あざっす…ゴクゴクゴク…ぷはっ!し、死ぬトコだった…」
まさに命の水だった。
意識を取り戻すと、目の前には綺麗なお姉様が。汗をかいて長い髪が濡れてて超色っぽい。スタイル抜群でモデルさん並だ。
「どうしたの?服着たままサウナ入っちゃダメだよ?」
「え…?あ、わわっ」
お姉様は裸にバスタオル一枚だった。バスタオルに隠されて胸とかは見えないけど、なんかごめんなさいと思って慌てて目を塞いだ。
「?」
「お、お水っ、ありがとうございました!」
のっちはお水を返すと、慌ててそこを飛び出した。
「ねぇ名前はー?」
「おーもとあやのー!」
そう叫んで、のっちは全速力で走った。
きっと…あの二人がのっちを殺そうとしたんだ。ゆかちゃんとあ〜ちゃんめ…もう怒ったけんね!のっちを怒らせたらどうなるのか、たっぷり思い知らせてやる!!




大浴場の脱衣所、のっちは急いで服を脱ぎ捨てる。汗でベトベトだ。
そしてお風呂道具を抱えてバスタオルで隠しもせずに浴場に飛び込んだ。
のっちセンサーで二人の居場所を探る。…むむっ、ゆかちゃんは露天風呂だな。
「うさぎ狩りじゃー!」
今なら分かる気がします、猟師さんの気持ち。
のっちは露天風呂に向かって光の速さで走った。本当は走っちゃいけないんだ。良い子は真似しないでね。
ガララッ!扉を開ける。
寒いっ。そこは湯気が立ち込めていて、なんと、見える影は一つだけ。
この露天風呂を独り占めなんてズル過ぎだ。のっちは、もう怒りで頭が真っ白だから、何も言わずに近付く。
「……」
「あ…、…のっち!」
もう遅いよ。のっちは露天風呂に思いっ切りダイブ。派手に水飛沫が上がって、ゆかちゃんがビックリしてる隙に腕を掴んだ。
「うさぎさん捕まえた」
ニッコリ笑って言うのっち。ビショビショに濡れたゆかちゃんは、驚いて声も出ない様子。
「のっちを殺そうとしたな」
「ち、違うんよ別に殺そうとした訳じゃ…」
「うっさい!言い訳なんか聞かんけぇね!」
強いぞのっち。やれば出来るじゃんか。


のっちはゆかちゃんの両腕をガッチリ掴んで逃がさない。
二人以外、露天風呂には誰もいない。これは、やるっきゃない。猟師さんなら捕まえた獲物は美味しく料理するハズだ。
「悪いうさぎさんめ」
のっちがカルシウム足りまくりの骨太だと思ってんのかもしんないけど、のっちだってキレるんだからね。
「な、何っ?のっち?」
戸惑うゆかちゃん。逃れようと体を揺らすがのっちの本気の握力の前では悪足掻きに過ぎない。
「絶対に許さん」
のっちの低い声にビク付くゆかちゃん。怯えてる。
「ご、ごめん…」
「謝っても許さん」
どうしたら許そうか…。泣いたくらいじゃ許さんよ。
そうだな、ここはやっぱり体で…うは〜のっち悪いオッサンみたい。
「ごめんね…もう…絶対せんけぇ…許して…」
ゆかちゃんは耐えられんくなって泣き出した。だけど
「泣いたら許されるとでも思っとるん?」
「違っ…別にそんな事…!」
「泣いたって許さんけぇね絶対」
のっちはゆかちゃんの腕を掴む手に力を込めた。
のっちは本気だよ。絶対に許さんけぇね。
言っとくけどのっちは亭主関白だから。関白宣言しときますよ。


「う…どうしたら…許してくれる…っ?」
「許して欲しい?」
「…っ」
ゆかちゃんはコクコク頷く。そっか、許して欲しいか…。
まぁ仕方無い、のっちもゆかちゃんが好きだし。言うても一生許さん訳じゃない。そこまで器小さくないよ、のっちだもん。
「許して欲しいんだったら…」
のっちは真直ぐにゆかちゃんの瞳を見つめる。ゆかちゃんも、真直ぐのっちの目を見て逸さない。覚悟は出来てますって表情だ。
「許して欲しいんだったら…、


のっちが家に帰って来た時に裸エプロンで
『ご飯にする?お風呂にする?それとも私?』
って言えやー!!」


やー!
やー
やー…(←エコー)


「へ…?」
「分かったかコラ!返事は!」
「は、はいっ」
「フンッよろしい」
のっちはゆかちゃんの手を離して、ザバザバとお湯を掻き分け露天風呂を出る。
よし、これでひとまず悪いうさぎさんへの報復は終わりとしよう。のっちの恐ろしさ思い知ったかエロうさぎ。
そして次は…。
再びのっちセンサーで、もう一匹を探す。どうやら体を洗っとる模様。
「ネコ鍋じゃー!」
悪いネコさんを料理してやる。鰹節を用意して待っとれ。


◇番外2:End◇






最終更新:2008年10月17日 15:36