あたしは結局大浴場に一人で入った。温泉はすごく気持ち良かったけどやっぱり寂しかった。
はぁ…旅行に来たから開放的になってイチャイチャ出来ると思ったのになぁ。相変わらずうちの嫁はツンばかり。
もっと素直になりたまえよ樫野くん、なんて言ってあげたい。言ったら絶対パンチが飛んでくるけど。
溜め息をつきながら部屋に入るとすでに布団が敷かれていた。
「あ、おかえり」
「た…だいま…」
うあ…眩しい!浴衣姿が眩しいよゆかちゃん!
「温泉気持ちかった?」
「あー、うん…気持ちかった、よ」
ソワソワしながらゆかちゃんの隣の座布団に座った。
やっべ…すごい破壊力だぞこれは。
「?なんで目が泳いどるん」
「いや、だって…………エロい」
「は?」
「浴衣から覗く白い肌。髪をアップにすることによって見える白いうなじ。お風呂に入ってほてった頬。これらが合わさる事によって堪らなくエロスを感、ぐへぇっ!!」
「このエロ魔人!」
うぐ…喉にチョップとはなかなかやるなおぬし…。
でも負けない!今日は負けないぞ!!イチャイチャ作戦実行じゃ!!
「…ゆかちゃん」
「なに?また変な事言ったら容赦なく外に放り出すけぇ……え?」
「ゆかちゃん、可愛い」
後ろからぎゅっと抱きしめた。なんとも言えないいい匂いが鼻を掠める。
「…のっち…」
「ゆかちゃん…」
耳をほんのり赤く染めて、でもあたしに身を委ねてくれている。それが嬉しくてちゅっと頬にキスした。
ゆかちゃんが少し顔を傾けるのを合図に唇を重ねて、そっと舌を差し入れる。
「…ん」
漏れ聞こえた声は甘い。
これならイケる!あたしは確信した。
#07END
最終更新:2008年10月17日 15:38