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ある日うちの会社に衝撃が走った。
どうやら、新作下着発表会でのお披露目に向けて作成した下着のデータが盗まれたらしい。
「えぇっ!盗まれたぁ!?」
「あれはうちにとって大切なデータですよ!」
「データを盗んだのはおそらくワキョールだろう。うちをライバル視しているからな」
「いや、他にもトリンピュやビーチジョンも考えられるわよ」
社内は大混乱。いったいどうしたら…。
悩みに悩んだ揚げ句出て来た結論。
…そうだ、あたしが取り戻しに行く!!邪魔するヤツは指先一つでダウンさせてやる!!待ってろワキョール!
「…社長!!」
あたしは高らかに言い放った。



「…なんだよ、皆冷たいなぁ…」
結局あたし一人で行く事になった。しかも何かの役に立つからと下着を貰った。
いったいどうすりゃいいのコレ。どうすんのこの下着。何に使えっちゅーんじゃ。
「…ここか。ワキョールのビル…って、でかっ!!」
何階あるんだろう。これじゃ下着のデータがどこにあるか分からない。
とりあえず受付のお姉さんに聞いてみる。
「あのーすみません。下着のデータってどこにあります?」
「…………お帰り下さい」
「ちょ、ま、離して下さい!怪しくないから!全然怪しいもんじゃないんで…!」
ポイッ。
警備員につまみ出された。


「こうなったら侵入作戦じゃー!!」
もうヤケだヤケ。ワキョールめ、道連れにしてやる。
「さて…どうやって入ってやろうか」
正面玄関はさっきのアレで無理。裏口に回るも警備員が立っていた。
そんなあたしの目の前で掃除のおばちゃんが裏口から入っていった。
「掃除のおばちゃんか…」
ん!?まてよ…これは使える!!
あとは…制服か…。
キョロキョロ辺りを見回すと、ちょうど掃除のおばちゃんが裏口に向かおうとしてる。うおっ、これはチャーンス!
「すみませんっ!」
「あら、誰かしら。ここの人?」
「いえ、ちょっとワキョールに用事が…」
「あらやだ!貴女あたしの好みのタイプじゃない〜!」
「…へ?」
おばちゃんの目がギラギラしている。こ、これはマズイ…。
「し、失礼しま」
ガシッ。
逃げようとしたら襟足を掴まれた。
「みんな〜美味しそうなワンコを捕まえたわよ〜!!」
「ちょっ…ワ、ワンコ?…ぅえぇ!?」
いつの間にか複数のおばちゃんがあたしを囲んでいた。みんな一様にギラギラした目であたしを見ている。
「あらあらホント美味しそうなコね〜」
「皆で可愛がりましょ」
「そうね、抜け駆けはナシよ」
ちょっと待ってよ!あたし食べられちゃうの!?マジですか!?
そうこうしている内にズルズルと駐車場へ引っ張られていく。
「いや、あの、ま、待って離して!!いやだ〜食べられたくない〜!!アッ—!!」
最後に見たのは、あたしに向かってご愁傷様ですといった表情の警備員でした。


#09END





最終更新:2008年10月17日 15:54