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ごくり、と喉が鳴った。あたしの足元には、『団地妻の誘惑〜昼下がりの情事〜』のケースが転がっている。
DVDをプレーヤーに入れるとしばらくして再生が始まった。
「おわっ!い…いきなり…」
テレビに映る団地妻らしき女優とセールスマンらしき男優。おそらくセールスマンが団地妻の家に上がり込んだら誘惑されちゃったって所だろう。
うわぁ…ヤバイよこれ。こういう年上の誘惑とかに弱いんよね、のっち。
『すごい…あぁっ、もっと触ってぇ…』
『はぁ…はぁっ、奥さん…っ』
「…すご…」
この女優、なんてけしからん胸してるんだ。…あたしも一回でいいからこんな胸に埋もれてみたい。

「…あんたは昼間っから何見とるん」
背後から静かに低く響く声。背中にどっと冷や汗が流れた。
ギギギ…と首を捻ると、鬼のような形相で見下ろすうちの嫁、ゆかちゃんの姿。
「いいいやっ…こ、これはあの…あっ、そうだ!ゆかちゃんも一緒にどう?ほら色々勉強にな、ぅごふっ!!」
強烈なパンチが鳩尾に綺麗にはいった。
…ちょ…今一瞬三途の川が見え…。
「ごめん、何言っとるか聞こえんかったけぇもっかい言って?」
ゆかちゃんはにっこり笑ってるけど背中に黒いの背負っとるし、ちらちらと背中越しにハリセンが見え隠れしとる…。
殴るよね?絶対もっかい殴るよね?
「え…遠慮します…っ」
「いいから言うてみんさいや」
「……はい」

その後しばらく意識が飛んだのは言うまでもない。


#11END





最終更新:2008年10月17日 16:26