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  • Side K-


K『……っ。』
気付けばあたしは涙を流していた。そんな私に気付いたのっちとあ〜ちゃん。
N『えっ?!そ、そんなに痛かったん??っご、ごめんっ!!』
A『………あ〜ちゃん帰ろうかなぁ〜。』
N『はいっ!?急になんでっ!てかゆかちゃん泣いとるのにっ。』
納得出来ないのっちを尻目にあ〜ちゃんは落ち着き払ってる。
A『あんたが慰めてあげりゃあええじゃろ。あんたの役目じゃ。』
N『えぇっ?!』
きっとあ〜ちゃんにはもうあたしの気持ちはバレてるんだね。
何も聞かず何も言わず、ただあたしが自分で答えを出すのを見守ってくれる。
きみはいつもそうなの、ただ優しく側に居てくれた。
でももうそれはあ〜ちゃんではなくのっちの役目なんだね……。
寂しい気持ちが一層あたしの涙を誘う。
贅沢だよね、どっちも欲しいなんて……。
K『ゆかも帰るぅ…。』
N『はいぃぃっ!!?ちょっ、ちょっと待ってよっ。』
1人でオロオロするのっち。
N『なんで、あ〜ちゃんそんなに落ち着いてられるんよ?!ゆかちゃんもどうしたんよ?!』

A『……ゆかちゃん、大変じゃね。』
K『仕方ないねぇ…。ふふっ。』
のっちのアタフタぶりが面白くなってしまって、自然と笑いがこぼれてしまう。

あたし達はこれくらいの感じで多分ちょうどいいよね。
どれくらいの時間を寄り添って過ごせるのかわからないけれど……。


  • Side A-


目の前でいちゃつく2人を見るのは辛いよ。
のっちもゆかちゃんも大好きで、でも2人の間には入れない絶対の関係がある。
そんなの目の前で見せられて何ともないくらいあたしは強くない……。

のっちがあたしに懐いてくれるのは嬉しいよ。でもそれでゆかちゃんがあたしに嫉妬してるのは辛い。
のっちもゆかちゃんも大好きだから……。

A『良かったん?』
K『……、うん。』
お泊りの話がなんでこんな風になってしまったのか。
半ベソかいてたのっちを置き去りに2人ならんで歩くの。
肩と肩が触れる時体温が伝わって来た。
A『のっちに慰めて貰えば良かったじゃん。』
イヤミじゃなく本当にそう思ったからあたしは帰ると決めた。邪魔者は消えようと。
K『ゆかは…。あ〜ちゃんの隣におったらいけんのかねぇ。』

突然の言葉にあたしは動揺する。
だってのっちを選んだのはゆかちゃん。
別にそれがどうって訳じゃない。ただ選ばれてないあたしの出る幕なんてないじゃん。ってだけ。

心に波が少したつ。

A『何言っとるん。ゆかちゃんの恋人はのっちじゃろ。』
あたしはそれを嬉しく思うし心から応援している。
大好きな人達の幸せを本当に願ってる。
そのためにあたしの居場所がなくなるとしても……。


A『今からでも帰りんさいや。のっちは待っとるよ、きっと。』
K『……。ゆかはのっちが好きだけど、あ〜ちゃんだって大好きだもん。』
A『は??』
K『ゆかは贅沢なんかな……?どっちも失いたくないんよ。』

何を言っとるん、ゆかちゃんは…。

K『ゆかはあ〜ちゃんの横にいたい。のっちと一緒にあ〜ちゃんの側で笑ってたいんよ。』
最高に甘いはにかみ笑顔であたしを見てるゆかちゃん。

ずるいよ、ゆかちゃん。
あたしは知らない間にゆかちゃんの笑顔で涙を流していた。

K『あ、あ〜ちゃん?!』
A『なんなんよぉっ、意味わからんっ。ううっ…。』

本当は2人に必要とされたがってたあたし。
でも2人の邪魔になるくらいなら、と身を引く事で自分を保ってた。
そう、本当は強がってた。寂しかった…。

K『なんで泣くんよ?』
A『ゆかちゃんのばかぁ…っ。』

関を切ったようにとめどなく流れる涙をあたしは止められなかった。






最終更新:2008年10月17日 17:28