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SIDEーA

ここは…。
あ〜ちゃんの部屋?
まだ頭がぼーっとして焦点が定まらない。

ぼんやりだけど、あ〜ちゃんに女のコが近づいてくるのが見える。
長い髪、白い肌。優しく微笑みながらも目はどこか悲しげで…。
あぁそうだ。思い出した。そういえばあ〜ちゃん、歌を唄った後そのまま意識が遠のいてったんだ。


ん?思い出した…?


頬を抓る。

痛い。

夢じゃない。今の痛みで意識がはっきりした。
目の前にいるのは、やっぱり。

「ゆかちゃん!」
「え…今ゆかちゃんって…」
「覚えとる!忘れとらん!!」
「ほんまに!?あ〜ちゃん記憶無くしとらん!?」
「ほんまよ!ゆかちゃんものっちも忘れとら…ん」

…そうだった。
のっちはもう…。


「のっちのことも覚えとるん!?」

凄い勢いでドアが開く。
そこに立っていたのは…のっちだった。
もう一度頬を抓る。
やっぱり痛い。

「な、なんでのっち…あの時撃たれて…」
「あー実は、あれね…はいこれ。」

そう言ってのっちはあ〜ちゃんに変な形に曲がった金色の物体を渡してきた。

「…何これ」
「これ、あ〜ちゃんがのっちにくれたブローチなんじゃけど…あの時も左胸の内ポケットに付けてて…」
「まさか…」
「このブローチとちょうど弾が当たって…ラッキーみたいな…」
「じゃあ…じゃあ何で倒れたん!?生きとったんじゃろ!?」
「のっちも死んだって思ったんよ!で、ショックで意識が飛んで倒れたって…あ〜ちゃん怒っとる?」
「怒っとるに決まってるじゃろ!!どんな気持ちでおったか…うっ…」

のっちが生きてた嬉しさで涙が溢れてくる。
本当に良かった。
コドモ時代の記憶も無くなってないし、またこうして三人で過ごせるのだから。



ふと疑問が頭を過ぎる。
ヤスタカが言ってたことは全部嘘?
嘘だとしても何のために?
のっちだって運が悪ければ…。
だんだん腹が立ってきた。
ヤスタカのことを考えていると涙も止まった。


「ちょっとヤスタカのとこ行ってくる。」
「ヤスタカって誰?」
「…ゆかちゃん何って言った?」
「だからヤスタカって誰なん?」
「もうゆかちゃん冗談はええよ」
「のっちも知らん」
「またまたのっちまで?あんた誰に撃たれたんよ」
「兵士じゃよ。あの兵士、ヤスタカって名前だっけ…」
「へ!?…ゆかちゃんものっちも本気で言っとるん…?」
「本気も何も知らんもん。」

どういうことじゃ…?
二人の様子から嘘じゃないみたいじゃし…。
これは…確かめんと!

「ちょっとあ〜ちゃん!」

二人を部屋に残してヤスタカの部屋に向かう。
ドアを開けると、机一つしか残されていなかった。

「これは…」

その机の上には一枚の手紙が置いてあった。


TO BE CONTINUED...






最終更新:2008年11月29日 01:34