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今日は久しぶりのオフ。
うちにゆかちゃんが来てくれた。

でも、ゆかちゃんはさっきからテレビに夢中で。
眼鏡なんかかけちゃって。

眼鏡してるゆかちゃんはめっちゃかわいいし、
膝枕をしてくれてるのは嬉しいけど、そろそろこっち向いて欲しい。

構って欲しくて、ちょっとイタズラしてみる。

「ゆかちゃんのめがねー」
「んー?」

下から伸ばした手を嫌がるでもなく、ゆかちゃんは生返事した。
テレビに向けられてる視線を断ち切るように眼鏡をとると、「なんよー」とふざけたように怒られる。

「見えないじゃろ」
「そんなに悪かったっけ」
「まぁ、この眼鏡中3から使っとるからね」
「ふーん…」

そーいや前も言ってたな。
眼鏡を見つめる。
確かにだいぶ前からかけてたけど、全然ピカピカしてる。
ゆかちゃんって物持ち良いよね。


…なんてぼんやり思いを巡らせてると、ゆかちゃんの手が眼鏡を取り戻そうと伸びてきた。
慌てて手をソファの下にやって逃げる。

「こぉら、のっちぃー」
「へへへー」
「んもぉ…」

あきれたような息をつくと、ゆかちゃんはテレビの電源を落とした。
びっくりしてると、突然降ってきたキス。
とろけそうな柔らかさに心酔してると、遠くで眼鏡が落ちる音がした。

自由になった両手でゆかちゃんの身体にさわる。
あったかくて、やさしくて、気持ちよくて。


「…見える?」


離れた顔が、小さく笑って、今度はおでこにキスされた。
頬を手のひらで包まれながら、のっちはただゆかちゃんの言葉と唇を待つ。

「見えるよ」
「ほんとに?」
「うん。ちゃんと見える」
「じゃ眼鏡いらない?」

子供みたいだな、と自分でも思う。
それでも、どうしても手放したくないものがここにあるから。

少しだけ困ったように笑ってから、もう一度ゆかちゃんはキスしてくれた。


「…うん。のっちが見えるならいらない」



ソファの下に落ちたままの眼鏡のことは、キスが終わるまでずっと忘れてた。


fin.






最終更新:2008年12月10日 05:57