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  • Side N-


N『よっしっ、片付け終了〜。』
K『やれば出来るじゃん、いつもこんくらい綺麗にしとかんとねぇ〜。』
N『何も言えねぇっす……。』
あぁ、今日も変わらず貴女と居られる。

いつもみたいな日常にほっと胸を撫で下ろす。
後はダラダラ家の中ですごす時間。
もともとインドア派だけどゆかちゃんとこうなってからはそれに磨きがかかった。

多分、貴重なこの時間に他の誰も介入させたくない独占欲と、人様に顔向け出来ない事をしてるって後ろめたさと。
その2つが私をよりいっそう内向的にさせていく。

ゆかちゃんはどうなんだろ。
お互いにプラスにならない関係ならきっと一緒にいる意味なんてないよね。

でも簡単に貴女を手放せる訳もなく求められるまま貴女に体を差し出す、心だけを置き去りに。



K『ねぇ、のっち。』
N『ん〜。』
ぼぅっとした頭でシーツの海に埋もれながら体を横たえる私。

罪悪感を胸に抱いたまま平静を装う。

終わる度にさいなまれる感情にいい加減疲れて来たけれど、その手に触れられる事を拒めないでいる。

K『たまには外で遊ぼうよぉ〜。』
私にじゃれつきながら甘くおねだりされる。
私だってお日様の下ゆかちゃんと手を繋いで歩きたいさ。
でもただでさえ私達は異端者。
その上、快楽をむさぼる身。


ゆかちゃんの何気ない言葉ですら今の私の胸はきゅっと締め付けられる。

N『そのうちねぇ〜。』
ヒラヒラと手を泳がせ彼女に背を向け眠りに就くフリをする。
気持ちを悟られまいと。

きっときみは知らないよね。
きみが眠りに就いた後、一人流す涙を。

でもそれでいい。きみは知らなくていい。
気付かれたらきっと終わるから。

偽りの愛が終わってしまうから。


  • Side K-


外の世界から隔離されたような部屋。
あたし達はただ夢中で混ざり熱を交わし合う。
そんな甘い空気もすぐに静けさに満ち溢れ急速に熱を失っていく。
いっそこのまま本当に隔離されてしまえば楽なのに。
あなたとならばそれも怖くないのに。

でもね、そんな夢物語叶うはずない事わかってるよ。
自分の小さな願いさえ叶えられない無力なあたしが出来る訳ないのはわかってる。
ならばと、
K『たまには外で遊ぼうよぉ〜。』
せめて外の世界をあなたと二人歩きたい。
やっとの思いで口にした言葉は、
N『そのうちねぇ〜。』
あなたの背中に跳ね返され消えていく…。
こんなちっぽけな願いすら叶いそうにないなんてね。

あたしに背を向け眠りに就くあなた。

愛しくて抱き着きたくなる気持ちを抑えあたしも背を向け睡魔をさがす。

いつも背中合わせで眠るあたし達。


もういっそ終わらせてしまおうか。

そうすればきっと笑顔で外の世界を生きていける。
それがお互いのためならば……。


自分の願いと二人の幸せ、天秤にかけては答えが出せずもがいてる。

こんなあたしをいっそ嫌いになって欲しい。


(続く)








最終更新:2008年12月15日 13:39