事を終え、ベッドの中で寄り添う。
ふと時計を見る。
『やばい21時だ!』
まだぼんやりしているのっちを残し、慌てて帰り支度を始めた。
私の家は、仕事がある時以外は門限が22時と決められている。
玄関で靴をはいていると、ようやくのっちがやって来た。
『下まで送るよ。』
『ううん、大丈夫だよ。』
私が笑うと、のっちは寂しそうに頷いた。
『じゃあ…帰るね。』
『うん、また明日ね。』
そう言いながらも、軽く繋がれている指先を離すことができなくて、同時に笑ってしまう。
『家着いたらさ、着いたよってメール入れてね。』
もう…どんだけ心配症なんよ。
のっちはこう見えて結構男らしいところがある。
いつも最後まで私を気遣ってくれる。
『どうせのっちはメール返さんくせに?』
また二人で笑った。
『じゃあね。』
私は繋がれていた手を離し、幸せな空間から現実に戻った。
ゆかちゃんが帰り、いつものように一人になった。
ゆかちゃんがいないだけで、まるで別の空間のようになってしまう。
シャワーを浴び、ベッドに入ると携帯が光っていた。
ゆかちゃんだ。
『今、家に着いた★
明日遅刻したらいけんょ!
今日はありがとね♪
おやすみなさぃ(^o^)/』
携帯を置き、目を閉じる。
ゆかちゃんは私の家に泊まってはいかない。
ゆかちゃんの親も、『のっちの家に泊まる』と言えば許してくれる。
ただ、お泊まりをする時は『三人一緒』。
どこかそんな暗黙のルールがあるような感じがして、私たちは絶対それをしなかった。
久しぶりに二人きりで愛し合えた幸せ。
そして、これから先隠し通すことは出来ない、いや、隠し通してはいけないこの『秘密』をどうしていくかという不安。
このふたつが混ざった変な心地よさで、私は眠りについた。
(続く)
最終更新:2008年12月16日 22:40