『ね〜……ダメ?』
今私にひっついて甘えているのは、何を隠そう私の姫なんだけど…。
『ゆかちゃん…。もうのっちが戻ってくるけぇ、離れてぇや…。』
『い〜や…。お願い、ちょっとでいいから…ねぇあ〜ちゃん。』
そういって、目を閉じてキスをせがむゆかちゃん。
今はお家でまったり…してるんではない。
控え室で待機してて…さっきまでは何ともなかったんだけど…
のっちがトイレに行ったスキにこれなんだもん…。
『あの〜…すみません…。申し訳ないんですが、もう戻ってきてるんですけど。。』
扉の方を見ると、のっちがドアを開けてこっちを見ていた。
私は慌ててゆかちゃんを離そうとする。
でも……離れない。
『ちょ!ちょっとゆかちゃん!!』
『嫌だ嫌だ嫌だ!チュウしてくれにゃ、ゆか離れんけぇ!』
プクッと膨れるゆかちゃん。
そんなゆかちゃんとのっちとを交互に見てパニックになる私。
ゆかちゃんは普段は頭が良くて場の空気が読める人。
なのに…たまに手に負えないワガママ姫に変身する。
『も〜…。のっち外で10秒数えてるけぇ、10秒で済ませんさいよ。』
みかねたのっちが呆れて言った。
でへへぇ、とご機嫌なゆかちゃん。
『じゃあいくよ〜』
バタンと扉が閉められた。
…10…9…
じっと見つめてくる私の姫。
…8…7…
そっと唇が重なる。
…6…5…
角度を変え、もう一度重ねる。
…4…3…
ぎゅっとしがみついてくる私の姫。
…2…1…
『あ〜ちゃん…大好き…』
…0…
『のっち、入ります〜!』
ガチャリと扉が開かれた。
『まじそういうのは家だけでしてよ〜』
のっちはブーブー怒っている。
『のっちも早よ相手見つけんさい。』
ゆかちゃんは、そう言い終わるか終わらないかのタイミングで私のほっぺにキスをした。
ーチュッー
私は自分で顔が真っ赤になっているのが分かった。
『えへへぇ♪』
嬉しそうに逃げるゆかちゃん。
『!!ゆ、ゆかちゃんこら〜!!』
そしてまたのっちは大きくため息をついた。
でも…そんなワガママ、私にしか見せないんよね…。
何だかんだいっても私は…
そんなワガママ姫に夢中なの。これからもずっと…ず〜っと。
END
最終更新:2008年12月21日 04:12