今日はクリスマス・イヴと、記念すべき結婚一周年。
もちろん愛する奥さんの為にちゃーんとプレゼントは用意してますよ。
ゆかちゃんびっくりするかな?
「ただいま〜」
「おかえりなさーい」
今日もエプロン姿で迎えてくれるゆかちゃん。可愛いなぁ…。
さて、いつ渡そうかな。
「じゃん!今日ははりきって作ったけぇ」
「うわぁ…美味しそう!」
すごい豪華…しかもどれも美味しそう。
「いただきますっ」
「はい、召し上がれ」
ぱくっ。
「どう…?」
「ん…んまい…」
うぅ…のっちはなんて幸せ者なんだろ…。ほんとに美味しいよ!
「ちょっと大袈裟じゃろ…」
「いやいや!もううちの嫁は最高じゃー!」
「ばか」
ゆかちゃんが頬を赤く染めて呟いた。
えへへ…やっぱりうちの嫁最高。
あ、そうだ。プレゼント渡さなきゃ!
「ゆかちゃん、はい」
「…?なに?」
「一緒になっちゃうけど、クリスマスプレゼントと結婚一周年プレゼント」
あ、固まっちゃった。
「忘れてると思っとった…」
「ひど!のっちそこまであほの子じゃないよ!」
「えへへ、ごめんね。…開けていい?」
うん、って頷いたらゆかちゃんは嬉しそうに包みを開き始めた。
やっぱりこの瞬間が一番緊張するなぁ。喜んでくれるといいけど…。
「…かわいい」
のっちが悩みに悩んだプレゼント。ネックレスと指輪。
「つけてみて」
「じゃあ、のっちがつけて」
「うん」
こうやって指輪を指に通してあげてると、なんだか結婚式を思い出す。
あの時は今以上に緊張してたっけ。
「…似合っとる。可愛い」
「ほんま?ありがと…」
ふにゃって笑うゆかちゃんを見て、ずっと一緒に居たいなって…そう思ったんだ。
それはきっと、これからも変わらない。変わる事のないキモチ。
「これからもずっと、のっちと一緒にいてください」
両手をぎゅっと握って、もう一度プロポーズする。
ゆかちゃんは頬を赤く染めて、少し涙を浮かべたままゆっくり頷いてくれた。
「泣かんで。のっちは笑ってるゆかちゃんが一番好きじゃけぇ」
「これは嬉し泣きじゃ…ばかのっち…」
「ばっ、ばかはないじゃろ…」
もう、こういう時くらいツンにならんでもいいのに…って思ってたら。
「…へ?」
「ありがと…だいすき、のっち…」
頬に柔らかい感触と甘い匂い。
目の前には、優しく微笑むゆかちゃん。
やばい…今日ののっち、止まらんかも…。
キリッと真顔でゆかちゃんと向き合う。
「ゆかちゃん。…子作りしませんか?」
「あほのっち!ムードぶち壊しじゃわ!」
「今夜は寝かせ、ぶふっ!!」
「も〜ばかばかばか!!ばかのっち!」
「痛い痛い!クッション地味に痛い!」
ねぇゆかちゃん。こうやってさ、10年先も20年先もずっとずっと一緒にいよう。
それから、メリークリスマス!
これからも、のっちの事よろしくお願いします。
END
最終更新:2009年01月13日 10:08