「おーい、のっちぃ。
そろそろ起きてくれんかなぁ」
新しい一年を迎えて、二日目。
ゆかは、のっちとこにお泊り。
もう昼前だってのに、のっちは一向に起きる気配は、、ない。
「ねぇ〜、初詣行くって約束したじゃん!」
そう、今年こそは、二人で行きたいの。
なのに、、、のっちったら・・
「・・・・・・・してない」
なんなん一体!?
…
まぁ、、、、うん、
約束はしてない、よ。
昨日、散々、ゆかが一方的に
初詣行こう!って、お願いしてた、だけ。
のっちは
そんな人がいっぱいのとこ行かんくっても
二人でまったり過ごしたらいいじゃんって
結局、いい返事はしてくれなかった。
でも、、、、どうしても行きたい!
「・・・じゃ、いいよもう!
誘ってくれてたスタッフさんと一緒に行くから!」
そう言うと
のっちは、
「うぇっ!!それは、あかん!!」
そう言って、飛び起きた。
「んぁ、なっ、、、えっ!?」
目を見開いて、パクパクしてるのっち。
「んなわけないじゃろw」
あまりの慌てぶりに
なんだか、嬉しくなっちゃって、笑いがこみ上げてきた。
「えぇ・・・やっ、、、まじでぇ・・」
ベッドの上で、うなだれるのっち。
いや、だから
「行かんって言っとる、、じゃろ」
すると、のっちは
がばっと身体を起こして
「いや、、そじゃなくて、、、
やっぱ、誘われてたん、、、だ?」
あ、しまった。
「あぁ、、、それは、コトバのあやってか・・
・・・ごめん、、てか、即行、断っとるけぇ・・」
すると
目の前のハの字眉ののっちは
にかっと笑ったかと思うと
すっと長い腕を伸ばし、ゆかの手を掴み
ぐっと引き寄せて、ぎゅっと抱きしめた。
そして
うーん、、、と唸ったかと思うと
ぱっと身体を離して・・
んっ!?
キスされた。
それも、舌が侵入してきてどんどん深くなる。
息もつかせない・・
口いっぱいにのっちの甘い吐息が広がっていく。
心臓はばくばく。
頭ん中は真っ白になって、全てもってかれそうになったころ・・
すっと、唇が離された。
「ゆかちゃんは、のっちのじゃ」
へらっと笑い、ゆかの頭を撫でるのっち。
この人は、ゆかの心臓を破裂させて殺す気なんだろか?
「はは、真っ赤になっちゃって、か〜わいいねぇw」
一体、誰のせいよ!?
反論する間もなく
のっちは、ベッドから抜け出し
ごそごそと身支度を始めた。
「の、のっち?」
「ん?初詣、行くんでしょ?」
「えっ、いいの!?」
「いいのってw
行かなきゃ、のっち捨てられちゃうんでしょ?」
「だから、んなわけないって!!」
はいはい〜
なんて言いながら、さくさくと
身支度を進めていくのっち。
「それに、やっぱ、参らないといかんと気がついた」
「なんで?」
「ゆかちゃんに、変な“むし”がつかんように
神様?仏様?に、お願いしに行く!」
「もう!なに言いよるん!!」
もう、ゆか絶対
顔が赤いだけでなく、にやにやして
気持ち悪くなってるよ。
「さ、行こう!」
「えっ?もう!?てか、メイクは?」
「あぁ・・・めんどうだからもういい」
「めんどうって、、、あんた、曲がりなりにも
アイドルなんだからさぁ、、それはどうなのさ?」
呆れるゆかを尻目に
「いいじゃん、どうせバレんだろうし、、、
てか、んなこと言ってたら、のっちの気が変わっちゃうよ?」
「えっ、それはヤだ!じゃ、行こう!」
にやっと笑うのっち。
あぁ、もう
今日は、のっちの思うツボ、だ。
悔しい、、、、
ほんとは、でっかいとこに行きたかったんだけど
人ごみがヤだというのっちの希望もあり
比較的、すいてるであろう近くの神社に行くことにした。
それでも、やはり多くの人で賑わっていた。
手を繋いで、お参りの順番を待つ。
家族なんかで来たときは
寒いし、待つのもヤだったけど
今年は、違う。
こんなに初詣で、わくわくしたことあったっけ?
一年のスタートを
大好きな人と過ごせるって
こんなに幸せなことだったんだ。
ゆかたちの番がきた。
お賽銭を入れて、手を合わせる。
ずっとずっと
これからも、のっちの傍にいれますように。。。
視線をのっちにむけると
のっちはまだ、真剣な顔して手をあわせてた。
キレイな横顔。
ほんと、黙っていればいい女、なのにね。
お願い事がすんだのか
ぱちっと目を開けたのっちが
こっちを振り向き
「これで、万全っ!」
なんて言って、最高の笑顔を見せてくれた。
「なにが、万全なんw」
「えぇ、ゆかちゃんがのっちから離れていかんように
へんな“むし”につれていかれんように
ちゃんと、言い聞かせといたけぇ」
「言い聞かせたって、、お願いじゃないん?w」
「こんなけ人がいっぱいおったら、
強気でいかんと、聞いてくれんかったら困るじゃん〜」
「なんなんそれ〜w」
隣を歩くのっちは
ころころと表情がかわって
まるでコドモのようだ。
こんなのっちの姿が見れるの
ゆかだけ、だよね?
いつもまっすぐなあなた。
あなたといれたら
あたしはあたしのことを
少しずつ、好きになっていける気がするんだ。
あなたの
好き、ていうコトバが
少しずつ、ゆかに自信を与えてくれる。
ほんと不思議だ。
決して完璧ではない、ぐだぐだなこの人が
ゆかにとっては、
かけがえのない存在で
最高に幸せにしてくれるんだから。
だから、神様?
ゆかのお願い。ちゃんと聞いてよね。
「ねぇ、今夜はゆかちゃん、家族と過ごすんよね?」
「うん、で、明日から、親戚まわり?かな・・
のっちも、実家帰るんよね?」
「そうそう。んで、どうする?
もう帰るなら送っていくし、まだ時間大丈夫なら
なんか買って帰って、のっちとこでまったりしようよ」
「時間は大丈夫よ。夜ご飯まで帰ったらいいし」
「ほんま?やった!」
でも・・・
「のっち?」
「ん?」
「まったりもいいけどさぁ、、、」
今朝、奪われてしまった“主導権”を
返してもらわないと、ね?
「ゆか、、、今朝のキスの続きして欲しいなぁ」
上目遣いのおねだり。
のっちは、今朝のゆかに負けず劣らず
真っ赤になって固まってしまった。
「なんてねw」
そう言うと、のっちは
「あぁ、もう、、ゆかちゃんにはかなわないな・・」
なんて呟きながら
耳まで真っ赤になった、顔を左手で隠しつつ
右手はしっかりとゆかの手を握って
歩くスピードをわずかに速めた。
「真っ赤になっちゃって、か〜わいいねぇw」
今朝ののっちのセリフを繰り返すあたし。
はいはい
あぁ、もう反則じゃろ
とかなんとか呟きながら
あたしの手をひっぱって歩くあなた。
さてさて
うちに帰って
なにしよっか?
最終更新:2009年01月13日 10:45