「ね、ね。」
雑誌を読んでいると、突然のっちに呼ばれた。
振り返ると、目の前に差し出されるのっちの手。
その手のひらには1枚の500玉。
「何?拾ったん?」
「ううん。いいから、見ててっ!」
そう言うと、500玉を頭上に放った。
手の甲でうまくキャッチしてから、
「どっちだー?」
得意げに両手を差し出してきた。
「はぁ?!」
あまりに突然のことで気の抜けた声が出てしまった。
てか今、明らかに右手で持ったじゃろ?普通に見えてましたけどー。
「あんた、あ〜ちゃんを馬鹿にしとるん?」
「してないよー!さぁ、のっち?」
目をきらきら輝かせて問いかけてくる。
不覚にも、きらきらした目でじーっと見つめられて、ドキっとしてしまった。
…ちょっとだけ。
なんか悔しいけぇ、平静を装ってそっけなく
「…右、じゃろ。」
「ブブーっ!!!実は、右にも左にも、どっちにもなーい♪」
「え?うそ!?なんで?」
「これマジック。すごくない?昨日、かっしぃに教えてもらったんよ♪」
うまくいってよかったーでへへとか言って、無邪気に笑う。
…また不覚にも、可愛いなんて思ってしまった。
むむむ。なんで、あ〜ちゃんばっかドキドキせないけんのよ。
なんか悔しい。
気にくわん。
あっ、そうじゃ!
満足げに笑うのっちに
「ね、のっち。」
「んー?」
「あ〜ちゃんも、とっておきのマジックみせてあげる。」
「へ?」
言い終わる前にのっちの腕をひっぱって、
彼女の耳元で優しく囁く
「………す…き。」
「なっ…!?ちょっ…///」
見事大成功。
「のっちを、一瞬にして茹でたタコさんみたいに真っ赤にするマジック。」
「えっ!?ぅえ!?」
めっちゃ真っ赤になって、めっちゃテンパってるし。
相変わらずじゃね。
ふふっ。
実は、これもゆかちゃんに教えてもらったんよ。
「んあ、あ、あ〜ちゃん!お願い!もう一回言って!!もっかいっ!!!」
「しらーん。」
その頃、樫野様は…
ひっそりとドアの隙間から、2人のやりとりを一部始終見ていた。
「マジック頑張ってのっちに教えた甲斐があったわー。次のあ〜誕SP本のネタしよっと♪」
ネタのためには努力を惜しまない女神様でしたとさ☆
END.
最終更新:2009年01月13日 11:28