<side k>
「もういったいなんなん!?」
積もり積もった感情も爆発して
あたしは、のっちにキレた。
今日も、控え室から始まって
番組の最中まで、へらへらしていたのっち。
わかってる。
完全に、ゆかの嫉妬だってわかってる。
けど
他の人とそんなに、
楽しそうに嬉しそうにしないで欲しい。
こんなこと言ったら嫌われるかも・・
そう思いながらも
コトバは止まらない。
「他の人にまでいい顔しないでよ!」
目の前ののっちは
完全ハの字眉の困り顔。
「・・・いい顔なんてしてないよ」
しばしの沈黙。
「だったら言わせてもらうけどさ、、、
ゆかちゃんだって、スタッフさんとかに
気をもたせるような態度してるじゃん・・」
のっちは、ぽつりと呟いた。
<side n>
あぁ、、こんなこと言うつもりなかったんだけど・・
あまりに、ゆかちゃんが、わけわかんないこと言うから。
のっちは、へらへらなんてしてないもん。
もしそうなら
それは、もう
のっちの性格の一部ってわけで、、、
きっと、どうしようもないんだ。
そして、それは、
ゆかちゃんの小悪魔ぶりも
きっと同じ、、、で。
「・・ゆかは、そんなつもりないもん」
ね?
「うん、、わかってるよ。
ゆかちゃんが、そんなつもりないこと。
けど、ホンネを言うと、心配もあるんだよ?」
「・・・」
「でも、ちゃんと、のっちのこと
大切に想ってくれとることはわかってるから・・」
今にも泣き出しそうな、愛しい彼女。
「のっちもきっと同じ。
ゆかちゃんが怒っとること、正直どうしてあげたらいいかわからん。
へらへらしてるつもりなんてないし、
ましてや、キモチが揺らいだことなんて絶対ないもん。
のっちは、ゆかちゃんだけ、だよ?
それが、まだ十分伝わってないってんなら
のっちは、今よりもっともっと努力する。
ゆかちゃんが安心できるまで、想いの限りを尽くすから」
そっと、ゆかちゃんのキレイな髪を撫でる。
「だから、ね。そんな泣きそうな顔せんで。
のっちは、ゆかちゃんとこ以外、どこにもいかんから」
−もしもーし
えっ?
「大変申し訳ないんじゃけど、、ここは楽屋じゃけぇ・・
いちゃつくなら、うちに帰ってからにしてくれんかの?」
やば。
ふと視線とあげると、
当たり前なんだけど、、、、
あ〜ちゃんがいた。
<side a>
ほんと、、一体なにやってんだか。
ちょっと、スタッフさんと話してて
戻ってくるのが遅くなったと思ったら・・
二人して痴話喧嘩してた。
あれ、やばいかも・・・
なんて思っとったら
のっちの天然殺し文句が炸裂。
聞いてるこっちが恥ずかしいったらありゃしない。
てかほんと、場所をわきまえてよ。
誰かに見られたらどうすんの、あんたたち?
「大変申し訳ないんじゃけど、、ここは楽屋じゃけぇ・・
いちゃつくなら、うちに帰ってからにしてくれんかの?」
そういうと、のっちはゆかちゃんに触れていた
手をぱっと離し
あ、や、これは、、、
なんて、おもしろいほど焦りだす。
ゆかちゃんはゆかちゃんで真っ赤だし・・
てかさぁ・・・
「のっち?…たぶんだけど、
ゆかちゃんの嫉妬はさぁ、、この前
スタイリストの女の子がのっちのこと
かっこいいだの言って騒いでたの。
で、付き合っている人いるんですかね?て聞かれて
さぁ、どうなんだろってあやふやに答えた
自分への自己嫌悪が原因じゃ」
そう言うと、ゆかちゃんは
「な、あ〜ちゃん!
それは言っちゃ、ダ、ダメじゃよ!!
ひ、秘密じゃって・・
あ、てか、ち、違うもん。
あんなの、関係、な、ないもん!」
今度は、ゆかちゃんが
おもしろいほど焦りだす。
こんなゆかちゃん、めったに見れんねw
のっちは、、、ていうと
こっちはこっちで
見てられんくらい
にやけていて・・・
むかつく。
「あぁ、もう、ゆかちゃん!
そんなヤキモチやいて、可愛いねぇ〜」
そう言って、
ゆかちゃんに抱きついて
髪の毛をわしゃわしゃしてる。
あぁ、、もう・・・
「あ〜ちゃん、しばらく席はずすけん。
ちゃんと、仲直りしんさいよ」
楽屋を出る。
ほんと、世話のやける
王子と姫だね。
<side k>
「仲直りしんさいよ」
そう言って、あ〜ちゃんは楽屋から出ていってしまった。
ゆかは、のっちの腕の中。
どうしようもなく恥ずかしいけど
髪を撫でるのっちの手は
あったかくて・・
すごく、心地よい。
「…のっち、、、ごめんね」
「ん?」
「ヤなことばっか言って・・」
「うぅんwなんでも言って。
のっち、気がきかんから、
言ってくれんとわからんし」
「めんどくさい、、よね?」
「いやぁ、、、、よくわからんけど
そんなゆかちゃんも含めて
のっちは、ゆかちゃんに惚れとるけぇ」
そう言うと、のっちは
そっとキスしてくれた。
髪におでこにまぶたに頬に首筋に・・・
そして
唇に。
のっちのことになると
自分が自分でなくなる気がする。
けど
のっちが、愛してくれるたびに
自分のこと、認めてあげてもいいんかなって
そう思えるんだ。
すごく、不思議な人だ。
ゆかのココロが穏やかになるまで
のっちはずっと抱きしめていてくれた。
最終更新:2009年01月13日 11:45