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やっばっ!寝坊したよ…。
友達に頭数が足りないからって頼み込まれた合コン。
興味がなさすぎてやる気もなくて。

おかげで寝坊。
ま、いいんだけどさ。

足取りも重くその場所を目指す。
店員さんに案内されたのは少し区切られた空間で変な緊張感を覚えた。

『大本彩乃です。』
自己紹介を促され名前を言って軽く会釈した。

『の…っち?』

ん?昔のあだ名??

声のする方を見てみると可愛くキラキラしてる女の子が立ち上がってた。


………まさか。

あの頃と違う髪型に記憶の中の君と一致するまで時間がかかったけど紛れも無くその子は君だった。
N『もしかして……、ゆか…、ちゃん?!』
K『やっぱり……。』
最初は驚いた顔してたのに見る見る青ざめ困った顔になっていった。

私も私で嬉しさよりも驚きと気まずさで固まってしまっていた。
よりによって合コンの席で再会とか……。

K『ごめん、あたし帰る。』
そう告げ足早にその場を後にするゆかちゃん。
『えっ!ちょっ…。』
あまりの出来事の目まぐるしさにあたしはもちろん周りも固まっていた。

『てか二人って知り合い?』
誰の言葉かわからなかったけど固まった私を動かすのには充分で。

N『ごめん、私も帰る。』
『はぁっ?!えっ?ちょっ!』

背中に突き刺さる友人の戸惑いの声を振り払い、
私は弾けるように店を飛び出だした。

どこっ?!

通りを左右見渡しても君の姿は見えなかった…。


結局ゆかちゃんを見つけられないまま自宅へと戻って来た。

走りまわって疲れた体をソファーに投げ出し携帯の受信メールを開くと友達からの怒りメールが山ほど来てた。

そりゃそうだね。

と妙に納得して面白くて笑いが出る。


あ、そっか。
この子にゆかちゃんの連絡先聞けばいいんじゃん?!

でも何を話すの…?
あんなとこにいた言い訳?
私の顔見て帰った理由?
ちゃんと謝れなかったあの時の事?

どれも今の私がゆかちゃんに言っても仕方のない事ばかりだと気付く。
結局、私もゆかちゃんも時間は流れてるんだと感じ少し苦しくなる。

当たり前の事なんだけど、私の中の君はあの時のままで。
過去から抜け出せてないのを実感させられ、あんなにも会いたかった君にいざ会えるとなると尻込みしちゃって。

何やってんだろうね私。

いまさら君に近付いて何しようってのか、あの夏は終わった事だよね。


その日の夜は眠れずに過ぎていった。

(続く)






最終更新:2009年02月12日 14:35