「えー、売り切れだよ」
と、あーちゃん。
「今日は暑かったけんねー、みんなのどが渇いたんじゃろ。コーヒー牛乳は人気者じゃしね」
私はそう言いながら、隣のグレープジュースを買う。
「たまにはいっか」
のっちはオレンジ。そしてアップルを買うと、あーちゃんに渡す。
不満顔だったあーちゃんの顔が、ぱっと明るくなる。
「さぁ競走じゃー」
私たちは走る。
窓から見える初夏の緑が美しい。
私たちはまるでトランプタワー。
ほんの少しの揺れで、崩れそうになる。
こっちのカードがあっちに傾き、あっちのカードはそっちに傾き。
それでも崩れないのは、それが私たちだから。
「いっちばーーん」
私は両手をひろげて、くるくる回る。
「負けたぁー」
のっちもあーちゃんも悔しそう。
みんな汗だく。すぐにジュースの飲み始める。
冷たいジュースが体中にしみわたるのを感じる。
「くぅーっ」
のっちはおじさんみたいな声を出す。
私とあーちゃんは顔を見合せてクスクス笑う。
みんな大の字に寝転んで、雲ひとつない空を見上げる。
「ずっとずっと、私たち3人は、一緒だよ」
2人の顔は見えないけれど、2人ともにっこり顔でうなずいてるのがわかった。
またこれから、いろんなことがあるだろうけど、私は3人でつくるこの時間、この空間が大好きだから…。
「永遠」はありえないのかもしれないけど、この真っ青な空を見ていると、信じてもいいような気がしていた。
最終更新:2008年10月10日 14:17