先生を初めて見たのは入学式。
隣のクラスの副担で教科は数学だった。
たしかその頃はただ「若くてキレイな人」ってくらいしか思わなかったんだよな。
でも授業を受けてくうちに、だんだん先生の見た目と中身の残念さのギャップを知ったんよね。
あたしたち生徒と年が近い為か、みんな先生のことを友達と思って接してた。
特にゆかちゃんなんかがそうだった。
「のっち、のっち。プリントの提出期限遅らせて!!!」
「へ?なぁに言ってるんですかぁ。そんなん無理よ〜」
「え〜なんで〜。いいじゃん、ケチ。ゆか、まだやってないんよ〜。放課後まで延ばしてくれない?」
「樫野さ〜ん・・・ダ、ダメれすよ。他のみんなはちゃんと守ってるんですから」
「ふん。のっちのいじわりゅ。」
「そ、そんなこと言っても無理れすからね!」
「のっちのくせに生意気ぃ〜」
「か、樫野さん?先生に生意気って・・・酷すぎませんか?」
「だぁ〜って、のっちがいけないんじゃん」
「えぇ〜・・・何でそうなるんれすかぁ!?訳判らんw」
ブーたれたゆかちゃんが戻ってきた。
「あ〜ちゃん、のっち期限延ばしてくれんかった」
「そらそうじゃろ。あんなんでも一応先生じゃけ」
「ふ〜ん・・・」
「何?」
「前から思っとたんじゃけど、あ〜ちゃんってなんでのっちのこと『先生』って呼ぶん?」
突然、何言うん?この子は!
「え、だってああみえても一応、先生じゃろ?先生のこと『先生』って呼んじゃダメなん?」
「んや、まー正論っちゃ〜正論じゃけど、生徒は誰ものっちのこと先生って呼んでる人いらんけ〜。呼んでるとしても、他の先生たちじゃ」
「・・・だって先生は友達じゃないけぇ。だからゆかちゃん。あんまり先生のこといじめちゃダメじゃよ」
「・・・わかった。いじめないよ。イジるくらいにしとくけぇ」
って言ってゆかちゃんはお昼を買いに教室を出てってしまった。
ゆかちゃん、それってあんまり変わんないんじゃ・・・。
最終更新:2009年02月12日 15:24