体育で短距離のタイム計ってたら、小石につまづいて膝を擦りむいた。
結構痛くて出血もあったから、保健室で消毒してもらうことにした。
ゆかちゃんが付き添ってくれた。
保健室の扉を開けるゆかちゃん。
「すいませーん。先生いますか?」
「はい?どした?あっ静かにしてね?今寝てる人がいるから」
保健の先生はあたしの膝を見て「あら、派手にやったわね〜」って言って消毒の準備をしてくれた。
あたしはクルクル回る丸い椅子に座った。
「先生〜寝てんの誰なん?」
ゆかちゃんが保健の先生に尋ねた。
「あぁ、数学の大本先生よ。何かね〜昨日徹夜して眠いんだって。次の授業に支障をきたすから寝かしてくれって言われたのよ」
保健の先生は半分呆れて笑いながら、ゆかちゃんに返事した。
ええぇぇっ!?
先生がいるの!?
てか、先生それサボりじゃね?
堂々と昼寝するってどういうこと?
「あはは。のっちらしいわ。レベル高しじゃ。次元が違いすぎて怒る気にもなれんw」
そう言ってゆかちゃんは笑った。
あたしもつられて笑った。でも正直緊張もしてきた。
カーテン越しに先生がいるなんて・・・。ドキドキするよぉ。
「んじゃ、あ〜ちゃん。ゆか先に行ってるね」
えっもう行っちゃうの?
「えっ・・・あ、うん」
あたしは気の抜けた返事をしてゆかちゃんを見送った。
「先生、あの・・・まだちょっと傷が痛むんでここで休んでてもいいですか?」
消毒して絆創膏を貼ってもらった膝を擦りながら、保健の先生にお願いした。
「いいわよ。でも先生ちょっと職員室に用があるから、静かにしててね」
「・・・はーい」
保健の先生はあたしの返事を聞かず急いでパタパタと職員室へ駆けてった。
ゆかちゃんも保健の先生もいなくなり、保健室にはあたしと先生の二人っきり。
何このシチュエーション。別にそうしようと思って残ったんじゃないけど・・・。
やばい、また緊張してきた。
そして無性に先生の寝顔が見たくなり、あたしと先生を隔ててるカーテンに手を伸ばした。
—シャッ。
カーテンを開けるとそこにはとっても気持ちよさそうに、横たわって寝ている先生がいた。
もっと近くで寝顔を見たいと思ってベットの横に足を運ぶ。
規則正しい寝息が聞こえる。
先生の寝顔はすごくキレイだった。
もうずっとずっと見ていたくなるほどの整ったキレイな顔。
あたしはふとこの前先生に頬を触られたコトを思い出した。
触られた時キスされたみたいだった・・・。
本当にキスしたら同じ様な感じがするのかな?
そう思ったらなんだか先生にキスしたくなってきた。
でも寝てる人に勝手にしていいのかな?
しかもキスなんてしたことないからすごく恥ずかしいし、緊張するよぉ。
ええい、ここは勇気を出して行動あるのみ!
どうせ、先生は寝てて気づかないよ。
そう自分で自分を励まして、先生の寝顔に顔を近づけた。
顔を近づけると、先生のシャンプーの匂いがした。
その匂いが余計にドキドキさせる。
先生のおでこに触れてるか触れてないか自分でもわからないほどの軽いキス。
先生に目線を落とすと、まだ規則正しい寝息をして寝てる。
そして次に少し開いた先生の唇に、あたしは恐る恐る自分の唇を乗せた。
ほんの一瞬の出来事。
その一瞬の為だけにこんなに心臓がドキドキするもんなの?。
キスってすごい行為。
ごねんね、先生。勝手にキス、しちゃって。
だってもっと先生のこと知りたいんだもん。
だってもっと先生と一緒にいたいんだもん。
だってもっと先生に触れて欲しいんだもん。
起きてるときに、あたしにキスしてくれる?
どうしたらいいの?
おしえて、ねぇ先生、おしえて。
最終更新:2009年02月12日 16:24