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あーちゃんと2人っきりになったとき、私はふと聞いてみた。

「ねぇ」
「んー?」
「のっちってさ、好きな人おるんかね?」
あーちゃんは吹き出しそうな顔になる。
「えっ?まさか。おったらもっと女の子らしくするじゃろ」
「そう…かな……」
「それにのっちってさ、いっつもTVの中の人好きっていいよるし、
 身近にはまだおらんのじゃない?」
あーちゃんが大きな目をキラキラさせて、少し首をかしげる。
のっちの言うとおり、確かにかわいい…。
「そうなんかねぇ…。ところで、あーちゃんはおる?好きな人」
「えー、私?」
あーちゃんはモジモジし始める。
着ているセーターの袖口をのばして、指まで隠す。
ほっぺたがほんのり赤い。
「ゆかちゃんにはまだ言っとらんかったっけ?A組の○○君が好きなんよ」
「へぇ、聞いとらんかったよ」
「そう、それで聞いて!」
あーちゃんは両手でペシッとひざをたたく。
「この前のっちにもこのこと話したらね、何て言ったと思う?」
あーちゃんは背筋をのばして、のっちの口調を真似る。
「あんなひょろひょろした奴、だめじゃ。あーちゃんのことは、
 あたしが守ったげるけん」
あーちゃんが元の姿勢に戻る。
「なぁんて、言うんよ。ほんまに、あんな頼りないクセして、
 うちの彼氏気取りなんじゃけぇ」
あーちゃんが、カラカラと笑う。
私もつられて、笑顔をつくる。

のっち、のっち……。
辛いね、切ないね……。
こんなに近くにいるのに、
誰よりも本気で想っているのに…。






最終更新:2008年10月10日 14:45