あたしの言葉を合図に焦らす彼女の手が明確に動き出した。
腰から脇をなで、指が駆け登ってくる。
K『あ…、んっ』
迷う事なくあたしの胸を刺激してくる指の動きにどうしようもなく反応してしまう。
N『……ゆかちゃん、初めて?』
キスを止め、あたしの瞳を見つめながら優しく微笑む。
K『……した事ないけど。また子供扱いですか、先生。』
泣きそうな顔してるのが自分でも分かって嫌になる。
N『ごめん、そんな顔しないで?』
優しくあやすようなキスがまた胸を締め付ける。
N『子供扱いしてるつもりはないよ……。』
嘘。
だってまたあの優しい顔してるもん……。
N『ただ、大切にしたいんだゆかちゃんを。』
……ずるいよっ、卑怯だ、そんな事言うなんてっ。
嬉しくて涙が出るなんて知らなかった……。
K『……のっちのばかぁ。』
N『泣き顔も可愛いね。』
K『のっちなんて大っ嫌いなんだからっ。』
N『我慢出来なくなるじゃん……。』
今日1番の彼女の吐息に息を飲む。
K『……いいよ。のっちになら乱暴にされても…。』
あたしの言葉ですごく困った泣きそうな顔したのっちがいた。
K『…先生で一杯になりたい。』
N『あんまり、煽んないでよ……。』
それからの事は覚えてない。
ぼんやりと断片的に記憶はあったけどほとんど意識が跳ぶくらい夢中でのっちに身を委ねてたから。
あたしを一通り味わった満足げなのっちに腕まくらされながら、心地良いまどろみに身をまかす。
……なんて甘い雰囲気に酔ってる場合じゃないのよっ。
K『……なんでこんな事になってる訳っ?!』
N『……なんでって言われてもですねぇ。』
言いながらあたしの髪に指を通す。
N『あ、ピクッてなった。』
K『のっちっ!』
キッと睨み付けるとニヘラと笑ってみせた。
N『ま、これで私が樫野さんの前でだけ眼鏡かけてる理由わかりました?』
K『認めるのは悔しいけどなんとなく…。』
あたしの知ってるフワリと笑うのっちがそこにいた。
N『そうです、そう言う事です。最初からきみを落とすための策略ですよ。』
K『だったらなんでキスしてくれなかったの?』
あのおでこへの優しいキスを思い出す。
N『ん?あぁ、テストのね。……焦らしてもっと惚れさすためですかね?』
K『…ばか。』
悔しさと恥ずかしさでのっちにしがみついてみる。
N『ま、おかげでとても可愛い樫野さんが見れた訳ですけど、ってイタッ。』
ムカついてのっちの肩を強く叩いた。
N『だから樫野さん…、私はきみより年上で先生なんですけど?』
優しい眼差しののっちがまたそこにいた。
(完)
最終更新:2009年02月23日 05:45