やってしまいました…。のっち、"ひつじ"人生最大の失態です…—
—…すみません、大袈裟に言い過ぎました。
でも、やらかしたのは本当です。
それは、ゆかお嬢様の就寝の準備をしていた時でした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「のっち、ココア」
「はい」
ゆかお嬢様は寝る前にホットココアを飲むのが日課になっています。
「どうぞ」
ゆかお嬢様のお気に入りのマグカップにココアを煎れて、お嬢様に差し出しました。
「ありがとv」
微笑みかけてくださるゆかお嬢様に見とれていましたら…
カチャンッ
「キャッ、アツッ」
ココアを零してしまいました。
「すっすみません)))」
マグカップを受け取り、慌てて、ゆかお嬢様の手を拭きます。
幸い、火傷もされてないようで、ホッと胸をなで下ろしたのも束の間。
「あっ、服」
なんと、ゆかお嬢様の部屋着にぃー!
「本当、すみません!」
「うん」
「着替え!着替え持ってきます!」
走れ、のっち!
ガンッ!
「いっつ…—」
たとえ足のすねをテーブルにぶつけても、ウォークインクローゼットから新しい部屋着を…
そこまでは、いつも通りでした。(失敗してるのがいつも通りなのは突っ込まないで下さい)
しかし、新しい部屋着を手にゆかお嬢様の所へ戻ると、ゆかお嬢様はしばらく部屋着を見つめ
「これじゃなくて、黒のロンTが良いなぁ」
と仰るので、私はまたクローゼットに戻ったのです。
そこで気づくべきでした…お嬢様が小悪魔に変わっていたのを…。
新しい部屋着を手に、ゆかお嬢様の元に。
「これで、よろしかったでしょうか」
「うんv」
ゆかお嬢様は満足げに微笑み、新しい部屋着を受け取りました。
「では、外にいますので」一礼して、廊下に出ようと足を進めました。
「手伝って」
「はい?」
「着替えるの手伝って」
「いえ、出来ませんよ」
「なんで?前は手伝ってくれてたじゃん」
「いつの話ですかW小学生の頃でしょう?」
「のっち、服汚しちゃったよね?」
「…」
「ちょっと気に入ってたのになぁ」
「すみません…」
「って、事でお仕置きv」
「いや…あの」
「早く〜」
「—…はい」
私は一生ゆかお嬢様に勝てないと思います。
渋々ゆかお嬢様の元に戻り、深呼吸を一つ。
「では…」
「うんv」
「はい…バンザーイ」
「バンザーイv」
小学生の頃のように、服を脱がせていきます。
でも…
のっち、俯いたまま直視出来ません!
破壊力はあの頃の何百倍にも増してるのですよ?そんなん見ちゃたら、、、
「のっち?」
「はい?」
「何緊張してるのW毎日見てたのに」
緊張しますよ!
だって、ゆかお嬢様が今自分の目の前で下着姿で、、、鼻血出そうですよ!
むしろ鼻血出してこの場から逃げたいですよ!
「のっち…」
ゆかお嬢様が裾をちょん、とつまむ。
思わず顔をあげるとゆかお嬢様と目が合い微笑まれた、、、。
誘ってるんですか!?
押し倒して欲しいんですか!?
のっち、"ひつじ"じゃなくて狼になってしまいますよ!
あっ、今のっち上手いこと言ったW
「寒い」
「えっ?あっ、すっすみません」
いかんいかん、トリップしてました…。
のっちは"ひつじ"。
冷静に、冷静に
先程持ってきた新しい部屋着を手に取る。
「じゃ、首から…」
「んー…」
ゆかお嬢様は首から腕へと通していきます。
「んにゃっ!」
んにゃって…んにゃって…可愛すぎです///ゆかお嬢様。
「んvありがとう、のっち」
「いえ…///」
「ふふっ、のっち顔真っ赤W」
ゆかお嬢様はお腹を抱え笑いながら、ベットに倒れ込んだ。
ボフッ…—
「からかわないで下さい」
茹で蛸のように赤い頬を手で覆い隠した。
「なんで?可愛いよ?」
「可愛いく無いです」
「可愛いよ〜」
ベットでバタバタするゆかお嬢様。
駄々をこねる、子供のよう。
「はいはい。もう寝ましょうね〜」
パチッと電気を消すと、ベット脇のスタンドランプだけが部屋を照らす。さっきまで、子供のようだったお嬢様もそのランプに照らされて、妖艶な女神のよう。
「のっち?」
「…っ!」
いきなり、とても甘えた声で呼ばれ、私の危険センサーが作動。
「し、失礼します」
さっきまでこんな雰囲気じゃないのに…。
早く、この危険区域から解放されたくて、私は足早に扉に向かいます。
でも、
「のっち!」
ガバッと後ろからゆかお嬢様に抱きつかれ、もう完全に赤信号点滅です。
「お仕置きでしょ」
「きっ!着替えられるの手伝いましたよ?」
「ダメー…」
お嬢様は抱き付いていた腕を解き、私の手を引きベットに連れて戻そうとします。
「イヤイヤイヤイヤ!お嬢様!明日も学校ですし…明日は私も寝坊出来ないので…」
って…そこかよ自分。
「…お嬢様が学校で居眠りなんて、みっともないですよ?」
自分でもちょっと違うとは感じつつも、必死に抵抗します。
それでも、引きずるように私を引っ張るお嬢様。どこにそんな力があるのでしょうか。
結局、ベット脇まで連れ戻され、一方的な私の言葉にお嬢様はやっと振り返り一言
「"ゆか"は?」
「あっ…」
そしてお嬢様は微笑み
「はいWお仕置き決定v」
私をベットに押し倒すのでした。
最終更新:2009年03月17日 17:56