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ふわぁ・・・

大きなあくびを一つ。


頭はすっきりしてる。
ノドももう、、痛くない。


念のために、と
体温計をはさむ。



受験生だというのに
巷で猛威を振るってる
インフルエンザに捕まって
一週間。



ようやく戦場から帰還。
てか、ほんと
一人暮らしの、体調不良ほど
せつないものはない、と思う。


心配して、あ〜ちゃんが何度か来てくれたけど・・


ピピッ


はい、熱も無事に下がりました、と。



ぐっと、伸びをする。



お腹すいたなぁ・・・

もうお昼過ぎ。


冷蔵庫は、空っぽ。



はぁ、、、面倒だけど
買出しにいかなきゃ、飢え死にしちゃうし。


適当に身支度をして、
さて、出かけますか、、、、



ピンポーン


ん?あ〜ちゃんかな?

て、この時間はまだ学校っか。


玄関に行き、お客様を確認。



えっ!?


    • のっち、まだ熱あるんかな?


先生の姿が見えた気が・・


もう一度、確認。


小さいその丸い穴から見えるのは
間違いなく、先生だった。



慌てて、ドアを開ける。


やっぱり、、、先生だ。


でも、、、なんで?
少ない脳みそをフル回転させた結果
出てきた言葉が

「あれ?・・学校は?」


すると、先生は
「なに言ってんの?wまだ、熱あるの?
 今日は、祝日で、学校はお休み、です」


      • あ、そうなんだ・・・そっか。。


「・・・ほんと大丈夫?インフルエンザだって?」

「あ、はい。もう、大丈夫ですよ。熱も下がったし」

「そっか、よかった・・・」

そっと、目を伏せて安心した表情をする。


「・・・ちょっと、上がっても、いい?」

「え、あ、はい。どうぞ」


先生を招き入れる。


熱は確かに下がったはずなのに
なんだか、ふわふわして
現実感がない。


「あ、でも部屋、めちゃくちゃ散らかってるんで・・」


部屋に戻る。
人が来て、改めて実感。
こりゃ、ひどい。


「わっ、こりゃほんと、すごいねw」
「すんません・・・」
「いえいえw」


穴があったら入りたいって、こういうことだね。


「のっち、ご飯は?」
「まだ、です」
「雑炊でも作ろうかなって思って、買い物してきたんだけど…」
「まじですか!?」
「うん」
「よかったぁ。ちょうど、買出しに行こうっと思ってて」
「そなんだ。よかったぁ」


じゃ、キッチン借りるね。


そう言って、先生は
ごそごそと、準備を始めた。



うわっ、めちゃ嬉しい!
て、いやいや、、、、どうして?
どうして、先生がここにいるの?


「・・先生?」
料理する後姿に問いかける。
「なに?」
「・・・なんで、のっちとこ、、に?」
一瞬、手元が止まる。
「・・・心配、だったから…」
再び、テキパキと動き始める。
「・・迷惑、かな?」
「いや、そんなことはないです!ただ・・」
「ただ?」
「びっくり、して・・」


ふふっ、そりゃそだねぇ。

先生は料理を続ける。


後姿からは、表情は見えない。


てか、表情どころか

全く、この状況を把握しきれない。


でも、ま
悪い状況じゃないし・・


深く考えるのはやめて
その場に腰を下ろす。


      • いや、片付けよう。
こんな状態じゃ、ご飯なんか食べられない。


のそのそと、散らかしたままのものを片付けていく。


ひと段落すると

「のっち、できたよー」

先生が、雑炊を運んできてくれた。

「あ、どうも」


向かい合って座る。


「いただきます」
「はい、どうぞ」
「んー、、うまいっ」
「ほんと?」
「うん、おいしいです。
 お腹すいてたから、生き返るよう・・」
「お腹すいてたら、なんでも美味しいよね?」
「えっやっ、そういう意味じゃなくて」
慌てるのっちに
「冗談wわかってるよ」
くすくす笑う先生。

自分も自然と笑みがこぼれるのがわかる。

「冷蔵庫なんもなかったけど…
 どうやって過ごしてたの?」
「あぁ、、、あ〜ちゃんがいろいろと
 買ってきてくれたんで、なんとか・・」
「なるほどねぇ・・ご飯作ってくれたり?」
「いやぁ、作るって言ってくれたけど
 長居させて、うつしたりしたら申し訳ないし。
 買い物だけ、頼んで」
「そっか、大変だったね」
「あ、はい」


ふふっ
先生が笑う。


「ん?」
「うぅん、、、ただ、ほんと美味しそうに
 食べてくれるなぁって思って」
「だって、ほんとに美味しいから」
「ありがと」


他愛のない会話。
一緒に、ご飯の片付け。
お気に入りのDVDや音楽の話。
ゲームも少々。


緩やかに時間は流れていった。


まるで・・・


そう、まるで


付き合っているような。。。


少なくとも
“先生と生徒”では、なかった。



勘違いかもしれないけれど
のっちには、そう思えたんだ。







最終更新:2009年03月29日 22:18