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家路の途中、一匹の猫さんと出会った。

ジー。
「…」
ジー。
ゆかちゃんはその猫さんと睨み合い…というか見つめ合いを続けて、かれこれ5分程経つ。
「…ニャァ」
ビクッ!
猫さんが鳴いた瞬間、ゆかちゃんがびくりと反応した。…っていうか、驚いただけかも。

「ニャォー」
「…にゃぉー」
「ニャァン」
「にゃぁん」
「ミャォー」
「みゃぉー」
…なんか会話してるのかな。
ひたすら猫さんとゆかちゃんの鳴き声が続いた。なんかちょっと変な光景だ。



「……ニャァー」
「にゃぁー……ぅ?」
そして、飽きたのかなんなのか分からないけど、猫さんは一鳴きしてトコトコとどこかへ消えていった。

「……帰ってったね、猫さん」
ゆかちゃんの背中がちょっと淋しげに感じるのは、果たしてのっちの気のせいなのかな…。
「…のっちぃ」
「ん?」
「おうち、かえろ」
「……うん。帰ろうか」
ぎゅう、と握ってくる小さな手を優しく握り返した。
…ゆかちゃん、のっちはずっとゆかちゃんと一緒だよ。
この想いが、この掌からゆかちゃんに伝わりますように。


「…ところで、さっき猫さんとどんなお話してたん?」
「おはなし…?」
「あれ?お互い鳴き声出してたのに…違うの?」
「ゆか、ねこさんのまねしてただけ」
—ズコーッ!

  • つづく-





最終更新:2009年03月29日 22:43