〔N〕
私は気付いてた。
ゆかちゃんはのっちのことが好きだ。
そんなんゆかちゃんからの視線で気付く。
普段はヘタレだと言われるけど、
女の子からの熱い視線に気付けないほど
のっちは馬鹿じゃない。
そんなチャンスを逃すわけがない。
ゆかちゃんが家にきた。
もう逃がさない。
思っていたよりゆかちゃんは素直だった。
これは、、いける。
私は知ってる。
ゆかちゃんは小悪魔だと言われているけど、
実は恥ずかしがりで。
本当に好きな人には何もできない。
だから私は自分から聞く。
『のっちのこと、好きなん?』
ほらみろ。顔が赤いよ?
冷静でクールなふりをする。
ゆかちゃんのことなんか余裕だよって。
だって、そうゆう人が好きでしょ?
手慣れた感じで、大人にリードしてもらいたいんでしょ?
気付いてるから私はそれを楽しむ。
いつからか相手に合わせて自分を変えることが出来るようになった。
恥ずかしがる彼女をよそに、突き進む。
だってもう抵抗しないでしょ?
欲情されてるのわかってるよ?
だから一つ嘘をつく。
『ゆかちゃんしか見てないよ?』
まぁバレてるんだから嘘ってわかってるだろうけど、
私はそう口にする。
好きな相手にそう言われて嬉しくない人なんかいないこと知ってるから。
恥ずかしがる彼女の唇をうばう。
『ん、かわいい』
そう言ったらそりゃ嬉しそうにするもんだから、
(やべ、とまらんかも、、ま、いっか?)
ゆかちゃんの体を楽しむ。
細い体。白い肌。
長い黒髪。小さな胸。
きれいな爪。しなやかな腰。
それのどれをとっても
のっちのタイプで、
(あ〜しまったなぁ)
なんて心の中で思いながらも、
もしゆかちゃんのことを好きになったらどうなんだろ?
なんて考えたりした。
でもそんな考えはすぐに消える。
だって誰か一人になんて絞れないし、
縛られるのも嫌だから。
体だけだよ?
そこんとこわかってね?
抵抗できなくなるまで快感を与えてから、
そう言い放った。
その日から私とゆかちゃんは私にとって都合のよい関係を続けていた。
もちろんゆかちゃん以外の子ともたくさん寝た。
ゆかちゃんはそれに気付いてるのに、
何も言わない。
いや、言えないのかな?
何か言ったらのっちが離れちゃうこと知ってるんだと思う。
〔K〕
のっちとの関係は続いた。
私には続けるしかなかった。
だって離れるのは嫌だから。
だからのっちの視線が他の女に注がれても何も言わなかった。
いなくなっちゃうほうが嫌だから。
でも、多分、
のっちは寂しがりだ。
体だけ。なんて言っておきながら熱っぽい目で私を見る。
誰からも求められず寂しい夜を過ごすのを怖がっている。
そんな時は決まって
『ゆ〜か〜ちゃん、髪、のびた?』
なんて言って、
思わせ振りな態度で私の髪を触る。
指先に絡めて意地悪な顔して。
多分それはサイン。
のっちから『来て』とは言わない。
だから私は負けたふりをして言ってあげる。
『・・き、今日、のっちんとこ、離れたくない・・』
私は騙されてるふりをする。
本当はのっちが私に来てほしいことも知ってる。
意地悪な態度で甘えてくる愛しい人。
だから私は負けたふりをしながらのっちに甘えさせてあげる。
それをのっちにバレないように。
最終更新:2009年03月29日 22:50