キスされた。
「初めて?」
「・・・いや」
初めてじゃないけど、久しぶりだった。
「か、かっしーって、酔うとキス魔になっちゃうのか〜。のっち知らんかったからビ、ビックリしちゃったw」
とりあえずこの雰囲気を変えよう。
そんなことは無理だった。
首に腕を回された。
「じゃあ、ゆかと付き合ってよ」
「ゆか、前からのっちのこと好きだったの・・・。」
告白された。ゆかちゃんに・・・。
知らなかった。と、自然と口に出てしまった。
ゆかちゃんが、あたしのことを好き!?
まさか・・・。
あっ、だから今日腕組んだり、映画を誘ってきたりしたの?
「ほんとに、のっちのコト、す、好きなの?」
確認をさせてしまった。
「うん」と返事。
どうしよう。ゆかちゃんのコトは好きだけど、それは友達として。
あたしは、たぶんあ〜ちゃんのことが好きなんだけど・・・。
そんなこと本人に言えるワケないし・・・。
あたしが悶々と悩んでいたら、ゆかちゃんがこんなコト言ってきた。
「もし、あ〜ちゃんのこと想ってるんなら諦めた方がいいよ」
バレてるの!!??
ヤバイ、この感情は誰にも気づかれちゃいけないのに・・・。
「あ〜ちゃんは、女同士でキスとかって、考えられない人だから」
追い討ちをかけるように、ゆかちゃんが囁く。
そんなことはわかってたけど、口に出して言われると辛い。
でもあたしは、この言葉を囁いたゆかちゃんを責める権利なんてない。
だってゆかちゃんは勇気と覚悟を出して、あたしに告白してくれた。
同性のあたしを好きって、付き合ってって言ってくれた・・・。
ゆかちゃんの気持ちは痛いほどわかる。
あたしは、あ〜ちゃんに告白する勇気はないけど、ゆかちゃんの気持ちを受け止める覚悟くらいはある。
「・・・わかった。付き合おう」
あたしは覚悟を決めて、彼女の気持ちを受け止めキスをした。
今思えばこの時あたしは、覚悟の使い方を間違えていたんだ。
この覚悟で余計にあなたを傷つけてしまったんだね。
早く、嘘に気づけばよかった・・・。
最終更新:2009年03月29日 22:59