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〔N〕
よし。これからは改めよ。
てかどうすればいんだ?
別に自分から声をかけるわけでもないし〜。ん〜。
あ、、誘われたりしたら断ればいいのか?
ふっ、、なんかモテる人の台詞みたいだな、これww
あ、モテるんだったWW
なんて自信もないくせに。

よ〜し、禁欲禁欲!
っつ、、いつからこんなエロ男爵みたいになっちゃったんだろ。。。
はぁ〜また自己嫌悪。



〔K〕

のっちが触れてこない。
ゆかだけじゃない。
こっそりのっちを見てればわかる。
スタッフさんや関係者さんに気をもたせるような態度をとらなくなった。
わざとなのかどうか真意はわからないけど。

本人は気付いてるんだか、気付いてないんだかわからないけど、
のっちはやたら髪を触る。
ゆかだけじゃない。
誰にでもそう。
『・・女の子はそんなことでも勘違いしちゃうんだ、よ・・?』
いつかのっちに言ったっけ?
『だからゆか以外の子の髪なんか触らないで!』
そう続けたかった台詞。
結局言えなかったけど。
だって、、



『・・女の子はそんなことでも勘違いしちゃうんだ、よ・・?』

『知ってるよ?』
ふって笑ってあなたは言って、
『だから、触ってんのわかんないん?』
慣れた手つきで髪をなでる。泣きそうなくらい心地いい感触。顔が熱くなる。きっと耳まで真っ赤だよ。
『ゆかちゃんが勘違いしますよ〜に』
ちょっとふざけながら、
私の頭をぽんぽんってしながら、おまじないを唱えるみたいに言うから、
ゆかはまんまとのっちにはまった。
もう逃げられない。
そんなことは初めて抱かれた日からわかってる。
ううん、違う。
のっちを好きになってから。もうゆかの心はのっちしか見てない。



〔K〕

そんなのっちが触れてこない。ゆかだけ?
多分違う。ゆかは勘がいいから、すぐ気付く。
いつかのっちに熱い視線を送ってた人たちも、みんな不思議そうな顔してる。



——ん?のっち?どこいった?



あ、廊下の販売機と壁の影に二人の影。
一人はスタッフ。
もう一人は見えないけどすぐわかる。
好きな人の空気感なんか間違えないよ。
『・・ね、ねぇ、な、なんかあった・・?』
恐る恐る聞いてる声が
ゆかの耳に入る。
のっち、なんて答える?

『あ?ん?なんもないよ?』
私は静かに聞き耳をたてる。
『・・・』
何も言えないでいる彼女。
『てゆうかさ、、』
のっちが続ける。




『最初からなんもなくない?』



(っつ、ひどっ!!)
思わずつっこむ。
多分のっちはふざけてない。優しく髪をなでながら、わざと意地悪言ってるわけじゃない。
表情を見なくても声の質感でわかる。
『・・ご、ごめ、んな、さ・・あ、たし、なんかしちゃった?』
そんなにのっちがいいの?あんなふうに言われてまで謝るって、
(・・どんだけっ!?)
『いや、別に。』
のっちは冷たい。
『・・・じゃぁ、また、あ、える・・?』
必死なのが伝わる。
『・・・あ〜、あのさぁ・・』
のっちは何を言いたいんだろう?
『わかんない?』
不思議そうにのっちを見てる。多分今ゆかの顔もそんなだろう。
『言ったよね?一回だけだよって。』
冷たく言い放つ。
『もう、、いい?』
めんどくさそうな声。
泣き声が聞こえる。
それは当たり前だけどのっちのじゃない。
『ん、ごめんね?のっちちょっと疲れてたみたいW』優しい声になった。
ちょっと笑いを含んだしゃべり方。
多分その声の時は優しく頭をなでてる。
そのまま優しいままで、優しくのっちは言った。
『のっちには勿体ないから、、いい人見つけて?幸せになって?』
ああ、出た。でたよ。
決して励ましにならない台詞。もう本当に最後だよって意味の。



〔K〕

そんなやりとりをここ数日で何回聞いたことか。。
誰にも見られないようにこっそりと。
でもゆかは見てるもんね。
のっちのちょっとした変化も見逃さないんよ。
のっちは今までの自分を清算するように沢山の人との関係を切っていった。
もうすぐ、、
もうすぐ、ゆかのとこにもくる、、?
そんなの嫌だ。
絶対に嫌だ。
ゆかは他の人とは違う!
本当の本当の本当に、
のっちが好き!
のっちに合わせて騙されたり照れてみたり、
のっちのためにって、
いつだってのっちのことだけ見てるのに。。
だけど、、




いつまでたってもゆかのとこにのっちは来なかった。

どして?
これは喜んでいい、、の?


なにを考えてるんだろ?
はぁ〜、なんか、、
ゆか、もう余裕ないかも。。



それから待っても待っても、いや、待ちたくないんだけどねW
のっちは何も言ってこなくて。いつ言われるんだろうって不安が消えないまま、辛い恋心を抱いたまま時間ばかりが過ぎてった。
相変わらずのっちからのサインもなければ、二人きりになれることもなく。
不安と安心が背中あわせでやってきて、今までのっちの心を見透かせないことなんかなかったから、悔しいってのもある。
優位に立たせてあげて、本当はゆかの手のうえ。
そんな状況が心地よかったのに。
『好き』って気持ちが強すぎて、もうのっちを操る力なんかなくなった。
やっぱり不安の方が強いよ。余裕ないよ。。
頬に生温い感触。
誰かを好きになって、涙が出ることなんて初めての経験だ。




ゆかにのっちをちょうだいよ。







最終更新:2009年03月30日 00:31