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Side K
新曲のPVが完成した。
そのDVDをスタッフさんが三人に渡してくれて。
みんなで見ようってことになって、今のっちの家にお邪魔してるところ。

なんだけど、のっちは買出し行ってくるって出てったし。
あ〜ちゃんは、ちょっと用事を済ませてから来るってことで、まだ来ていない。

先に見てて良いよとは言われたけど、う〜ん…ま、いっか。
私はリモコンの再生を押す。

カッコいいイントロと一緒に流れてきた、これまたカッコ良く浮かび上がる三人のシルエット。
んwwテンション上がるわw

今回、今までで最長30時間という撮影時間を費やした。
最後のカットが終わった時は、三人して叫びまくってたっけw

色々思い出しながら見ていると、キタよ〜。
もう、今回の一押しカット!
のっちと一緒に、絶ぇっ対!入れてください!!って念押ししてた
あ〜ちゃんの悩殺ウィンクのカット。

あ〜、やっぱ何回見ても『うにゃぁ』ってなるわ。
そして、指が勝手に巻き戻しを押して、ひたすらそこを繰り返す。

ぃやん♪
もぅw
うはっw
だめぇ…。

一回一回リアクションしながら見ていた。
でも、何回も見すぎて
「ゆか、その内死んじゃうかも…。」
目の前のテーブルに伏せる。そして、やっと最後まで再生されたPV。
リピートになってるから、また最初から始まる。



も〜、あ〜ちゃん可愛すぎ。

…でも、よく考えたら、コレ見る人もこんなことするんかな?
ん〜…なんかイヤ。

そこへ、玄関のドアが開く音がして。のっち帰ってきた?
振り返らずに「おかえり〜。」って言っておく。

「なぁなぁ、のっち〜。ココやっぱ入れんくても良かったかなぁ?」
ちょうど流れてたあ〜ちゃんのウィンク。

「ゆかちゃん気に入ってたんじゃないん?」

!!
思っていた声と違って後ろを振り返ると、そこに居たのはあ〜ちゃん。

「え?え?あれ?玄関カギは?」
「もうすぐ着くってメールしたら、じゃあカギ開けとくけぇって。このご時勢に無用心にもほどがあるじゃろ?まったくぅ。」

うそ〜、ホンマに?のっちのアホんだらぁ。

「ゆかちゃん、のっちと二人して監督さんにお願いしとったのにぃ、ウィンクダメじゃった?」
隣に座って聞いてくるあ〜ちゃん。
「だめ…じゃないけど〜。」
「じゃないけど?」
「むしろ可愛すぎて、ダ、メ?」

「ぇえ?なんそれ?」
「じゃ、じゃけぇ。いろんな人が見るかと思ったら、もったいないっていうか、なんていうか…。」
リモコンをイジイジ弄りながら、ぶつぶつ言っていく。
「何がもったいないん?」



「ゆか以外に、可愛いあ〜ちゃん見せるん…が…。」
あ〜、ココロ狭…。
「そうなん?」
「あぁ、ダメじゃねぇ。こんくらいでこんなこと言ってちゃぁねぇ。」
もっと、余裕が欲しいわ。

「あたしは嬉しいよぉ?ソレ。」
へへぇって照れてるあ〜ちゃん。

え。良いの?


「たっだいま〜。お、あ〜ちゃんも来とるね。」
「「おかえりぃ〜。」」

「のっち〜、ゆかちゃんおるんじゃけぇ、カギ閉めて行きんさいよぉ。何かあったらどうするんよ?」
のっちが買出しから帰ってきて、のっちに注意しに立ち上がるあ〜ちゃん。
「だって、あ〜ちゃんすぐ着くって。」
「それでもぉ、ダ〜メっ。次したらぁー…。」
「あー、はいっ!しませんしません!サーセンでした。」
怒ってるあ〜ちゃんの顔がさらに険しくなると、のっちはまずいと思ったらしく両手を合わせてぺこぺこ謝りだした。

最初から謝っとけば良いにぃ。

でも、あ〜ちゃんが私のことで怒ってくれたのが、ちょっと嬉しかったりしてw。

怒られたのっちは私の隣にやってきて、ごめんね?って言って買ってきたアイスを渡してくれた。
「…買収?」
アイスを受け取りながら、からかう。
「違うよぅ。お詫びです。」
「ふふ。ウソウソ、ありがと。」

「ちょっと、あ〜ちゃんにはないん?」
不服そうにのっちの隣に座るあ〜ちゃん。
「もっち!あるに決まっとるじゃろ?ハイ。」
そう言ってのっちが袋から取り出したのは…アイス。


無言で何か言いたそうなあ〜ちゃん。でも、ま、いっかって顔になって。
「そいじゃあ、三人揃ったし。見ちゃう?見ちゃう?」
ノリノリで言うあ〜ちゃんがまた可愛くて、自然とのっちと私も乗っていく。

今度は三人で、まるでコメンタリーしてるみたいに、ワイワイ言いながら見始める。

またまたやったきたシーンに今度はのっちが反応する。
え、ま、自分もしたけど?

「このあ〜ちゃんやばいよぉ。やばい!これであ〜ちゃんファン倍増じゃろ〜。」
「いっくらなでも、倍増は無理じゃろw。」

「ねねねっ。のっちにしてよ。」
ま〜た、そんなこと言って。
「はぁ?そんなおいそれと出来るもんじゃないんよ?これ。ちゅうことで、却下っ!」
やっぱり。のっちは相変わらずじゃねぇ。
「ぅえ。あ〜ちゃんケチぃ。いいじゃぁん、一回くらいさ〜。」
めげないねぇ〜。

「あー、でも例外もあるけど?」
ん?例外?
「例外?」
のっちも同じコトを思ったらしく、あ〜ちゃんに聞き返してる。

「ね〜、ゆかちゃ〜ん?」
体を前に乗り出して、私に振ってくる。
え。や、私に振られても…。
「ん?」
のっちも一緒に私の方を向いてくる。
や、だから〜…。

そう思って、のっちの向こうにいるあ〜ちゃんに視線を向けると…。



画面通してあの殺傷能力なのに…。

な、生でウィンクされちゃったw。しかも、無敵の笑顔付き。
それで、ちょいちょいと私を指差して

れ・い・が・い

って口ぱくで言ってくれて。

ぷしゅーって音がしそうな位、顔が熱くなって眩暈おこしそ…。

「ちょ、ゆかちゃん?どうしたん!顔真っ赤じゃよ?」
のっちが心配して聞いてくる。

けどごめん、もう何にもしゃべれません。

「はっ。あ〜ちゃん!あ〜ちゃん何かしたんじゃろ?」
何か察したのっちがあ〜ちゃんへと向き直る。

「ん〜?さぁ、何のことかの〜ぅ。」
あくまでも知らん顔のあ〜ちゃん。
「あ!もしかしてウィンクしたん!?」
のっち、それ正解。

それでも、あ〜ちゃんは正解とは言わずにとぼけてる。

私は、ぺた〜っとテーブルにへたり込み、頭の中で自分にだけ向けられたウィンクをリピートしまくり…。

「ゆかちゃん!ゆかちゃん!しっかりしぃや!ちょっとあ〜ちゃんも何か…。」
ほけ〜っとしてる私を揺さぶって叫んでくるのっち。
あー、も、のっち…。
「うるしゃい!」
「ぁ…はぃ…。」
ぴたっと止まるのっち。
折角心配してくれてたのに、怒られてしょぼんとするのっち。でも、今は気にしない。

だってこれで、脳内再生に集中できる。

ふっとあ〜ちゃんを見ると、私の視線に気付いてにへっと笑う。
あ〜、きっと私。そのうちあ〜ちゃんに殺されるんじゃね?

それなら本望じゃw


<wink>fin







最終更新:2009年03月30日 00:41