畳の上に広がる黒い髪。
さらさらと流れるような綺麗な綺麗な黒髪。
切り揃えられた前髪は、今は左右に乱れている。
「あ〜ちゃん…」
彼女が思い切り熱を込めて名前を呼ぶ。
甘くて、蕩けそうな声で。
彼女があたしの熱を欲しがっている。
「…ゆかちゃん」
ちゅ、と触れるだけのキスを唇に落として、ゆっくり首筋へと降りていく。
「ん…ぁ…」
ゆっくりゆっくり舌でなぞる。時折ちゅうと吸って、また舌でなぞっていってそのまま鎖骨まで辿り着いた。
Yシャツの隙間から覗く鎖骨を舌で撫でて、彼女に何も言わず釦を外していく。
「はぁ…、ぁ…〜ちゃぁ…」
ふるふると震える彼女の細い体が見えてきた。
胸を覆っているものは外さず少しずらすだけで、ちらりと覗く淡い膨らんだ突起を舌で撫でる。
「ふぇ…ゃ、ぁっ」
ひくん、と体が揺れる。
表情を伺うと、目尻に雫が見えた。
頬は依然として紅く染まり、薄桃色に色づいた唇は快感からか震えている。
何かを我慢しているようにも思う。そんな表情。
「かわい…」
「んん、」
反対側は隙間から手を差し入れて柔らかく動かす。
舌で撫でている突起は、唇で挟んで吸い上げては舐め、舐めては甘噛みしてを繰り返し。
「んゃ、ぁ…っひ、」
彼女は、敏感な体を持て余しているのか両手を顔の横でぎゅうと握り込んでいる。
「…ちょっと、休憩しよっか」
握り込まれて一段と白くなった手を解かせながら、ゆかちゃんの体から距離を開けて見下ろす。
とろとろに蕩けた瞳はうっすら涙を湛えて、目尻はほんのり紅い。
静かな部屋に荒い呼吸音が響く。
背中の向こうで、蝉が鳴いている。
そしてあたしの目の前で、彼女が鳴いている。
「ん…っ、しなくていぃ、よ…」
あたしの指をくわえて、涙目で見上げてくる。
「…やらしい子じゃね…ゆかちゃんは…」
「ぅん…っ」
だから、早く。
熱に浮かされて、彼女の目が訴えている。
彼女の体が訴えている。
…ああ。あたしも熱に浮かされている。
早く、早く。
彼女の全てに触れたい。
最終更新:2009年03月30日 18:09