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ジリリリリ・・・・。
あぁ、目覚まし時計が鳴ってるよぉ。
腕を伸ばして、勢いよく止める。

「ふぁぁ・・・」
ベットの中で伸びをする。
「んん・・・」
隣には、あ〜ちゃんがあたしに擦り寄って寝ている。
まるで天使の寝顔のようなあ〜ちゃんが隣にいる。前髪を優しく触る。

あ〜ちゃんに触れるコトで、昨日抱き合ったのは夢じゃなかったんだって実感できる。
あたしはもっと実感したくなって、まだ寝てるあ〜ちゃんを抱き締めた。

「ん〜・・・のっち?」
「あっ、ごめん起こしちゃった?」
「ううん・・・。おはよう」
「おはよう」
あたしは頬杖をつき、寝起きのあ〜ちゃんを見つめる。

「・・・なに?」
「いや〜、寝起きのあ〜ちゃん見れるなんて思ってもみなかったから、観察しとるのw」
「バ、バカ・・・」
あ〜ちゃんはそう言って枕をあたし目掛けて投げてきた。これはきっと、あ〜ちゃんなりの照れ隠しだ。
「いた〜い、のっち怪我しちゃった〜。だから今日学校休む〜。責任取ってあ〜ちゃんも休んで〜」
「・・・ヤダ。怪我なんてしてないでしょ」
「したの〜」
あたしはふざけてあ〜ちゃんに抱きつく。


お互い何も着てないから、体温が直に伝わる。
その温かさで、昨日のコトが甦る。
あ〜ちゃんも同じコトを思ったか、顔が赤くなっていた。

チュッと頬に軽くキスをする。
「あ〜ちゃん、温かい・・・」
「のっちも・・・温かいよ」
「ほんまに?」
「うん。湯たんぽみたい」
「湯たんぽかよwじゃ、寒い夜は呼んでね。のっちがあ〜ちゃんの布団温めにいくから!」
「えー、お断りします」
「ウッソー!!ショックなんですけどw」
抱き合ってこんなくだらない会話が出来るなんて、思ってもみなかった。
ただ何気ないコトなのに、胸がキュンとなる。切なくなる。

「のっち!?どしたん?泣いとるの?そんなにショックだったん?」
あたしはいつの間にか涙が溢れ出てた。
あ〜ちゃんは、赤ちゃんをあやす様に頭をなでてくれる。

「あ〜ちゃんと、こうやってベットの中にいれて幸せだなって思ったら、泣けちゃったみたい」
「嬉し泣き?」
「そうみたい・・・」
「よかった〜。嬉し泣きならもっと泣きんさい。あ〜ちゃんが涙拭いてあげるけぇ」
そう言って、あたしが零した涙を拭ってくれた。


「あ〜ちゃん、お母さんみたい」
あたしはすっかりあ〜ちゃんの優しさに甘えっぱなし。
「えー、あ〜ちゃんこんな大きい娘まだいらんよw」
「なんでよー。のっちのお母さんになってよぉ」
「えー、お断りしますw」
「じゃ、あ〜ちゃんはのっちの何になってくれんの?」
「・・・こ、恋人?」
顔を真っ赤にして答えてくれたあ〜ちゃんが愛おしすぎる。

「なーんで、疑問系なんw」
「うるさいな〜。じゃあ、のっちはあ〜ちゃんの何になってくれるの?」
「・・・こ、恋人?w」
「もー、真似しないでよぉ。のっちのバカ!」
「あぁぁ、ごめんー。あ〜ちゃん怒らんといてぇ」
「もう知らん!」
「怒った顔もかわいいよ」
「ニヤニヤして言うな!キモいわ!はよ、シャツ着んさい。また風邪ぶり返しても知らんよ?」
「はーい」

あたしたちは一緒に朝ごはんを食べた。
あ〜ちゃんは一度家に戻ってから学校へ行く為、余裕を持ってあたしの部屋を出た。
あたしは下まで見送る。
外はまだもやがかかっていて、かなり寒かった。

「寒いし、見送りなんていいのに」
「だってー、まだ離れたくないんだもん」
「また学校で会えるでしょ?」
「そうだけどぉ・・・」
「もうブーたれないの!じゃ、行くね」
あ〜ちゃんはヒラヒラ手を振って駅へ向かおうとする。


「あ〜ちゃん!」
「ん?」
あたしは引き止めてキスをした。

「バ、バカ!誰かに見られたらどうするん!!」
あ〜ちゃんに速攻怒鳴られた。
「だ、大丈夫だよ。まだ早いし、誰もいないって」
「もう、気を付けてよね!」
口調はキツイが、顔は優しい。
「はいぃ」
あたしは今度こそ、あ〜ちゃんを見送る。

「のっち!」
5mくらい先であ〜ちゃんがあたしを呼んだ。
「なぁーに?」
ちょっと大声で答える。

したら、あ〜ちゃんがウィンクしてきた。
そして何も言わず、背を向けて駅まで走り出してしまった。

そのウィンクに胸を射抜かれた感覚がした。
完全にあたしの心はあ〜ちゃんに持っていかれたよ・・・。

ゆかちゃんにちゃんと言おう。
自分は、あ〜ちゃんのコトが好きだって。付き合うって。
あの関係を終わりにするんだ。
あのまま続けたって、お互いに良くなるコトはひとつもないし。
ちゃんと誠意を伝えれば、ゆかちゃんはわかってくれるはず。
そう心に決心して部屋へ戻った。


しかしこの時のあたしの軽率な行動が引き金で、三人の関係が壊れるには・・・そう時間はかからなかった。







最終更新:2009年03月30日 18:50