「…聞いても、怒んない…?」
「うん。あ〜ちゃんはただ聞きたいだけじゃけぇ」
本当は予想出来てるゆかちゃんの答え。
でも、あたしは彼女の口から聞きたい。
じっと見つめると、ゆかちゃんは体を起こして俯きながらぽつりぽつりと話してくれた。
「…ゆか、のっちと付き合っとるんよ…」
「そう…」
…ああ、やっぱり。
なんとなく、そんな気がしてたから驚きはしない。
相手が幼なじみの『のっち』だと聞いて更に納得出来た。
のっちはゆかちゃんの事、ずっと好きだって言ってたから。
「のっち、と…最後まで、出来なく、て」
「うん」
「すきなのに…ゆか、自信なくなっちゃって…」
「うん」
「だから…あ〜ちゃんがこっちに帰ってくるって聞いて……ごめんなさいあ〜ちゃん…」
「…うん」
「ゆか、やっぱり子供じゃね…。あ〜ちゃんに甘える事しか出来んかった…」
怒られた子供みたいに、しゅんとした彼女の頭を撫でた。
…あたしは、それを聞きたかったんだ。
「…なんとなく、分かっとったから…謝らんでいいよ」
「え…」
ゆかちゃんはびっくりして顔を上げた。
「だって、あ〜ちゃんの顔見るなりあんな風だったし…おかしいと思うでしょ、普通」
「あー…そう、じゃね…」
バツが悪そうに目を逸らした。
おかしいと思われてなかったと安心してたのかな。まったく、ゆかちゃんは。
「…まぁ、あ〜ちゃんもなんかおかしかったけぇ、おあいこだけど」
「あ〜ちゃんも?」
「うん」
「どこかおかしかったっけ?」
きょとんとする彼女に微笑んだ。
だって、あたしもさっき気付いたんだ。
「昔ゆかちゃんが好きだったって事を思い出しちゃったから、あの時性格変わっちゃったんよ」
最終更新:2009年03月30日 18:54