~細胞膜と物質の出入り~
拡散 ~溶媒に入れて溶質が均一化する現象。
浸透 ~液体が膜の小さな穴を通過すること。
膜の種類
- 全透膜 溶媒も溶質も通す膜 例:紙、細胞壁
- 半透膜 一部の溶質や溶媒を通す膜 例:セロハン 細胞膜
- 不透膜 何も通さない膜 例:サランラップ
注:その膜の性質は、全透性、半透性 という。
例題1
水と砂糖水を中央に半透膜があるU字型のガラス管に入れる。
最初のかさが同じの時、しばらくたつとどうなるか。
解答
拡散という力が働き、砂糖水のかさが高くなる。
※砂糖水はスクロース溶液、ショ糖液とかいう。
細胞を溶液に入れると…
赤血球の場合(動物細胞)
1、高張液のとき
しぼむ(拡散が働き、水が外に流れていく)
赤血球「ミ、ミズをくれ…(ミミズじゃないお)」の状態
2、等張液のとき(食塩水の等張液を生理食塩水と呼ぶ)
形はそのまま
注意:拡散という力は働いております。
3、低張液のとき
膨らむ(拡散の力が働き、水が入ってくる
赤血球「水そんなに要らんわw(ブクブク」の状態
4、純水のとき
細胞膜が破れます。
「やめて、もう細胞膜のライフは0よ!」
この状態を溶血と呼びます。
植物細胞の時
細胞壁→全透性
細胞壁→半透性に注意する。
1、高張液のとき
原形質分離が起こる。
しぼんだ動物細胞に細胞壁つけたのと同じです。
2、等張液のとき
そのまんま。原形質分離の限界なので、
限界原形質分離と呼ばれる。
3、低張液のとき
吸水して、膨圧(ふくらんで細胞壁を押す力)が生じ、
浸透圧=膨圧になると、吸水は止まる。
→吸水力=浸透圧ー膨圧
4、純水のとき
植物細胞「私には細胞壁がある。赤血球とは違うんです!!(キリッ」
外液の浸透圧が0なので
吸水力=内液の浸透圧-膨圧となる。
この時の膨圧は最大となり、
浸透圧=膨圧となり、吸水は止まる。
公式
吸水力=浸透圧-膨圧
体積→V 浸透圧→O とすると、
VO=V'O'(V×Oは一定)
例題2
ある体積の時、浸透圧は7atmだった。
その体積の1.4倍の時の浸透圧を求めよ。
(メモ:atm→1気圧)
また、浸等圧が6で膨圧が1の時、
外液の浸透圧を求めよ。
(メモ浸透圧・膨圧・吸水力のグラフは、力が釣り合った状態である)
解答
ある体積→1とするとうまくいく。
例の公式により、
1*7=1.4*x
7=1.4x
x=5
答え:5atm
力が釣り合った=合力が0
吸水力と外液の浸透圧の力の向き(ベクトルの向き)は反対方向なので、
吸水力=外液の浸等圧となれば成り立つため、
答え:5atm
最終更新:2011年11月10日 18:55