(04)510 『会議は踊る』

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隔週の土曜日は、喫茶リゾナントでの定例作戦会議。
主な議題も終了したので、参加者はほっと一息ついていますよ。
「ちょっと聞いてや。こんなもんもらったんやけど」と愛ちゃん。
「大丈夫?愛ちゃん、また変なもの掴まされたんじゃない?愛ちゃん騙されやすいからー」さっそく突っ込みを入れるガキさん。
「待ってください新垣さん、それは言いすぎやと思いますよ」と光井ちゃん。
「まずは品物を見せてもらわないと話が始まらないの」と道重さん。
「そういえば道重さん、最近ネットでオイルマッサージが人気らしいですよね!あっ、小春は友達に聞いたんですけどー、
すごくすべすべになるって大評判とか」小春ちゃん、なにやらひそひそ話。
「あんなのは邪道なの。正々堂々と勝負するさゆみの可愛さには、そんなもの必要ないの」自信にあふれた道重さん。
「・・・さゆと小春、なんわけわからんこと言うとると?」眉をひそめるれいな。

「そうだ新垣。反省する」と、ジュンジュンは口にバナナをほおばりつつ発言。
「ジュンジュン、に・い・が・き・さんでしょ」キッと怖い表情になったガキさんが注意します。
「・・・コホン。愛ちゃん、そのブツについて説明してくれる?」愛ちゃんに説明を促すガキさん。
「えっと、行きつけのリサイクルショップで見とったら、隅っこのほうで”私を買って!”
って呼ぶ声が聞こえたんや。それで、もらってきたがし」と愛ちゃん。
「お店でしょ?ほんとにもらったの?」
「ほんと言うと、500円で譲ってもろたんよ」
やっぱり、とため息をつくガキさん。

「はーい、しつもん。それで、その見せたいものって何なのか、説明まだですかー?」しびれをきらした小春ちゃん。
「これはね、未来行きの切符・・・やのうて、なんでも一つだけ望みを叶えてくれるカードやって。
開けたら、その人の望みが形になるんやて」みんなに見えるようにカードの入った封筒を掲げる愛ちゃん。

「・・・待って!みんな、この辺すっごい邪念がうずまいとって、怖いんやけど」愛ちゃんは人一倍敏感なのです。
(焼肉!焼肉!食べ放題!ご飯は別料金っちゃ!)
(若手のお笑いさんのDVDセット買う!イマドキのギャグをマスターして、もう昭和の女と呼ばせないから)
(巨乳エステに行くよ!行って、大人っぽい小春に生まれ変わる!)
(ハニートースト食べたいけど、やっぱりチョコレート一年分やな。田中さんも喜びはるやろし)
(歌手養成ギブスのフリージアMkⅡが手に入れば、うまく歌えるって聞いたの)
(バナナワニランドに行けば、バナナ食べ放題って聞きマシタ。ライバルは殲滅スベシ!)
いつのまにか、店内は一触即発の状態に。


「えー、このままやとらちがあきませんから、勝手に進めさせてもらいます」
と、立ち上がる光井ちゃん。
「こういうときはあみだくじで」白紙に7本の線を引くと、
「私は予知能力を使わんように、最後に選びます」後ろに下がる光井ちゃん。
「エイ!」迷いなく一本を選ぶジュンジュン。
「(能力使わなかったけど・・・当たれ!)私はこれね」一本を選ぶガキさん。
「一番可愛いさゆみに当たりますように」道重さんも一本選びます。
(小春、れいなに当たるように一本増やしてくれったい、こっそりと)
(えーでも、田中さんに当たったら、小春にも分けてくれますよね?)
「あんたら、聞こえとるから。ズルしたらいかんがし」と、優しく諭す愛ちゃん。
「小春が大きな声で話しとるけん、愛ちゃんに怒られたやろ!」
「小春、悪くないもん。田中さんが悪の道に誘おうとするから!」
「コラー!小春も田中っちも!光井ちゃん待ってるじゃないの。さっさと選びなさい」
怒られて、しぶしぶそれぞれ一本ずつ選ぶ、小春ちゃんとれいな。
「みなさん選びはりましたね?じゃあ、最後に愛佳はこれ」と光井ちゃん。

みんなが見守る中、いよいよあみだくじの結果発表です。
カランコローン。誰か入ってきました。
「暑かったぁー。あれ?なんでみんな集まってるの?」と、えりりん。
「コンニチワー。本当デスネ、何かあったデスカ?」リンリンは大きな目をさらに丸くします。
「あ、なんだろこれ、リンリンにあげるね」店内で拾った封筒をリンリンにあげるえりりん。
「アラガトゴザマス。開けてイイデスカ?」封筒をもらってうれしそうなリンリン。
「オープン・ザ・ふた!どんどん開けちゃって」えりりん、何の疑いもありません。

誰かが止める間もなく開けられる封筒。
バァッ!と、光に包まれたかと思うと、一瞬後には、リンリンの手元に紙切れが。
「すごいじゃん、リンリン!重々炎々回転屋の招待券だよ」リンリンの手をとって喜ぶえりりん。
「重さんがどうかしたデスカ?」要領を得ないリンリン。
「違うよ、重々炎々回転屋っていう名前の焼肉屋だよ。超高級回転焼肉屋さんなんだよ」
「アー、そうデシタカ。これ、亀井サンにあげマス」
「リンリンにあげたんだから、リンリン行ってきなよ」
「じゃ、リンリンは亀井さんと行きマス」


「かめ!リンリン!隔週土曜は会議だって言ってるでしょーが!ってそれより、
リンリンが開けた封筒、もしかして・・・」と、愛ちゃんに確認するガキさん。
「そうや、あれが望みを叶えるカードやけど、もうリンリンの望みに変わってもたみたいやね」
と、落ち着いたそぶりの愛ちゃん。
「ごめんねーガキさん、すっかり忘れてた。エヘヘヘ」
「まったくかめはもう!電話しても出ないし、おおかた携帯を家にでも忘れてきたんでしょ」
「オー、新垣サン、亀井サンを責めないでくだサイ。リンリンの相談に乗ってもらってマシタ」
大きなリアクションで説明するリンリン。
「まぁ、済んだことはもういいわ。次から気をつけてね」とガキさん。

えりりんがなにげなく店内を見渡すと、そこには落胆する一同の姿が。
「ガキさんの言う通り、もう済んでしまったし、リンリンと絵里に行ってもらおか」と愛ちゃん。
「バナナ、いつでも食べられる。リンリンの好きにするとイイ思う」とジュンジュン。
「れいなのカルビ!カクテキ!」「小春の巨乳エステ!」
まだ押し合いしているれいなと小春ちゃん。
「さゆみはあきらめはいいほうなの。ただ、絵里にはおみやげを
買ってくる責任があると思うの」と道重さん。
「あのー、亀井さん、リンリン、みんながっかりしてはりますけど、
いまさら怒ってもしゃあないですし。
二人で楽しんできてください。でも、道重さんの言わはった通り、
おみやげ忘れんといてくださいね」と光井ちゃん。

「エヘヘヘ。よくわかんないけど、ごっつあんですよ?」

翌日。喫茶リゾナントに再び集結した戦士たち。
とはいえ、今日はオフ。えりりんとリンリン待ちのメンバーです。
カラーンコローン
「ちわーっす」「コンニチワー」
しばらくすると、お待ちかねのえりりんとリンリンがやってきました。


「おみやげ!おみやげ!」走り寄ってくる小春ちゃんとれいな。
「はい、おみやげー!」テーブルにドサッとおみやげを置くえりりん。
「皆サン!これ食べて幸せになりまショウ!」とリンリン。
「そうそう、これおいしいんだよ」とえりりん。

「あ・・・」とおみやげを見て、なぜか絶句する小春ちゃんとれいな。
床に四つんばいになってます。
さっそく封を開けようとするジュンジュン。
「で、これのどこが焼肉なのか説明してくれる?」とジュンジュンをなだめつつガキさん。
「どこって、焼肉といえばバーベキュー味でしょー。ねー、リンリン」
「ハイ!お肉と野菜がたっぷり練りこんでありマス!30年以上のロングセラーの秘密デス」

「絵里、うまか棒のどこが焼肉屋のおみやげなのか、
さゆみたちは納得いく説明を求めるの」毅然とした態度の道重さん。
ウンウンと賛同した声が漏れます。
「えっと、重々炎々回転屋に行ってきたんだけどさぁ、食べられなかったの」とえりりん。
「ハイ、ユータイケンて言われマシタ」リンリンも補足します。
「ほんまや!優待券って書いてあります」優待券を受け取った光井ちゃんが確かめます。
「でも、なんでですか?招待券言うてはったのに」
「それ、絵里が招待券と間違えたんだよ」
「リンリンが遠慮したから、念が足りなかったんかな」と愛ちゃん。
「亀井サン、みんな、ゴメンナサイ」ペコリと頭を下げるリンリン。

「もうやけくそやけん、早食いでもなんでもすると!」
テーブルに置かれたおみやげの山から数本をつかみ出すれいな。
「あー、それ小春が言おうと思ったのに!」
れいなに負けまいと、両手にうまか棒をつかむ小春ちゃん。


「じゃあ、せっかく絵里とリンリンが買ってきてくれたんだし、
うまか棒の早食いで勝負しましょう」と愛ちゃん。
「ちょっと、愛ちゃん!そんなことしたら散らかるじゃん。
夕方からお店開けないと・・・」心配そうな顔のガキさん。
「ええやないですか、たまには」と、ニコニコ顔の光井ちゃん。
「はい、じゃ早食いっていうか、大食い勝負。うまか棒300本あるから、
一人のノルマは30本ね」切り替えの早いガキさん。
「よーい、ドン!」愛ちゃんが号令をかけます。

「ちょ!ジュンジュン、なにしとうと?パンダになるの禁止やし!」
「リンリン、パッケージの説明文の記憶対決やるよ!」
「久住サンには負けマセン!」

「れーな、焼肉食べたいって言ってたから、食べさせてあげる」
「さゆみも大サービスでれーなに食べさせるの」
「絵里もさゆも、もう入らんけん、勘弁!」

「あら、まだ100本しか減っとらんよ、ガキさんもっと食べて」
「愛ちゃんキビシイー!」

「はぁ~。平和やなぁ。ほれぼれするほど平和やぁ~」
そんな光景を眺めつつ、のんびりお茶をすする光井ちゃんです。




















最終更新:2012年11月23日 22:44