ドミニオン組織「パンツァー・フリューゲル」
首領「フリューゲル」を中心として構成されるドミニオン組織。
主な活動拠点はドイツ、裏社会ではいたずらに虐殺を行う謎多き犯罪組織としての一面を持つ。
他者の支配よりも人間の殺戮を優先する異質なドミニオン組織でもあり、その危険性は極めて高いモノだった。
1800年代頃から「ディバイン・チルドレン」により存在を確認されており、フリューゲルが古参のドミニオンである事が示唆されている。
しかし「ブレスレス・ワン」との関係は無いものと思われる。
最盛期においての戦力は「三騎士」と呼ばれる幹部レギオンを筆頭に数十のレギオンを従えるまでの組織となっており
ドミニオンとしては中程度の勢力であるが幹部たちによる徹底された統制管理によって強固な組織体制を築いてきた。
他の小規模ドミニオン組織を2組程度壊滅させて居る。
現在はDUSTやセラフィムに所属する悪魔憑きたちの活躍によって壊滅を確認されている。
首領「フリューゲル」
本名:ヨハン・ビショフ
17世紀初期に生まれたドイツ出身の医学研究者。
ある都市で医者として生計を立て、色々な病や怪我を治して来た。
その裏では死因検証のために遺体の解剖を行い知識を深め
結果、当時では絶望的と思われていた状態の患者を何人も救っていた。
しかし遺体の解剖が周囲にばれてしまい、それ以来彼は「化け物」と言う烙印を押される。
また、民衆の告発により当時大規模に行われた「魔女狩り」の対象となってしまい
死体解剖が死への冒涜とみなされ極刑に処される。
その事による恨みや怒り、悲しみが彼女を呼んだのか。
ある女性が彼の前に現れ「ドミニオン」としての力を彼に与えた。
彼はそれ以来「ドミニオン」の力を人間に対しての復讐のために振るう事になる。
性格は静かながらに狡猾。
達観した物言いや何処か諦めた風潮などが見られる。
彼はある時「生命の樹の種子」が人類滅亡への力となる事を知り
ドイツのある森にある「生命の樹」を襲撃して「シードエフェクト」を手に入れる
しかし、その「シードエフェクト」には一つ欠けた部分があり完璧なものではなかった。
それ以来彼はその欠けた部分、もしくはその代替となるモノを探すために「生命の樹の種子」を執拗に追う事になる。
また、自身の並外れた医学的知識を用いて三騎士のクローンの製造を試みていた。
しかし肝心の知能を与える事が叶わず、更に個体が生命維持に悪魔寄生体を頼るあまり
魔種吸引を行われると死亡してしまう事から研究は完成には至らず、自身の消滅をもって頓挫してしまう。
戦闘力だけはオリジナル同等とはいかないが十分与える事が出来たため
兵器として扱う事だけは可能だったようで、最終戦においては三騎士のクローンを数体戦線に投入している。
三騎士「星(シュテルン)」
本名:ユーナ
18世紀初頭に生まれたイタリア娼館の娼婦。
フリューゲルが自身の隷属を与えた最初の人間。
彼に対して隷属とは別の感情を以て心酔している。
生まれながらに奴隷のようであった彼女を「隷属」と言う形で解き放った事によるものか。
どちらかと言うとフリューゲルと違い精力的に部下を集める傾向にあり
自分自身がレギオンでありながらもフリューゲルによって十数のレギオンも部下として与えられていた。
そのため実質上彼女が率いる部隊が「パンツァー・フリューゲル」内では最大戦力に値していた。
また、非常に打算的な性格を持っており
相手を陥れてからの勝利に執着している。
三騎士「太陽(ゾンネ)」
本名:デイビス・ラドクリフ
元米陸軍大尉。一つの部隊を率いる中隊長であった。
20世紀初頭に「パンツァー・フリューゲル」による襲撃を受け、部隊は壊滅。
フリューゲルにその気質を気に入られ隷属を与えられる。
部隊の大半を殺した「シュテルン」の事を内心では忌み嫌い、同じ三騎士でありながら行動を共にする事はあまり無い。
軍隊の様に極めて規律のとれた行動を行う。
そのため襲撃は迅速かつ大胆、守衛はまるで鉄壁の如き守りを見せる。
時に自分自身が強敵と会いまみえるように状況を作る事もあり
彼自身の欲望がそこから垣間見える。
頑強な容姿に確固たる物言い。正に軍人の鑑と言った雰囲気を持ち
強敵から受けた傷の一つを自らの治癒能力を使わずに残しておく特異な行動を見せている。
三騎士「月(モーント)」
本名:モーリス・ライト
イギリスの学生。いじめによって登校拒否がちであった。
三年前に「パンツァー・フリューゲル」が襲撃したハイスクール内の生徒であった彼は
襲撃してきた異形の天使に向けて「もっと殺してくれ、こんな奴らいなくなればいい」と言い放った。
その異質じみた人への恨みに目を付けたフリューゲルは彼に隷属を与え、スレイブにした。
その後、彼は時に命令も無しに虐殺を行いみるみる己の欲望を深めていき
遂に三騎士に列せられるレギオンへと進化したのだった。
従える部下の数は少ないものの彼自身が危険性にあふれた気質の持ち主で
単独行動が目立ち、命令も何かのゲームくらいとしか思っていない節がある。
そのため理不尽さではおそらく三騎士中一番のモノを持っているだろう。
しかし、フリューゲルを父、シュテルンを姉、ゾンネを兄と言って従順に慕い
彼等の忠告には良く耳を傾ける。
彼の欲望は自分に関与してくれる相手を見つける事にあるのかもしれない。
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