衛宮士郎の偽身能力。
“贋作”の概念操作。
眼に視える、あるいは認識できるありとあらゆる存在の情報を解析して蓄積し、その情報を元に大方を複製することが出来る。
贋作を作り出すプロセスは偽身内に登録・蓄積してある情報を展開。
その情報の中から贋作する物体の設計図を拾い上げ、その設計図に様々な情報を付加させた後に顕在化。
パラレリテート・パラードクソン・パラディースにおいては魔槍ゲイボルグを例に挙げて以下のように説明している。
基本となる骨子の想定
それはつまり、いつ誰がいかなる理由でこの魔槍を作ろうと思ったかの、その概念。
構成された材質の複製
それはつまり、その物質を作り維持しているその物質の生成。その物質の概念。
製作に及ぶ技術の模倣
それはつまり、その槍を作りたもうた技術者の、その技。その技を得るに至ったその年月という概念。
成長にいたる経験への共感
それはつまり、作られた槍が魔槍として昇華されその名前と名前に相応しき力を手に入れるまでの時間という概念。
蓄積された年月の再現
それはつまり、魔槍となってから何度も変わったその持ち主たちがいかにしてその槍を振るったか、 そしてその槍とともにあった主たちの経験という記憶の概念。
あらゆる工程の模倣、そして凌駕
それはつまり、今まであげたすべてを設計図に練りこみ、時間という垣根を越えて顕在化させるためのプロセス。
幻想を結んで贋作を成す
それはつまり――――真作に劣らぬ贋作の、完成。
衛宮士郎の“贋作”概念は認識したありとあらゆるものの情報を分解して蓄積し、 その情報を元に贋作を作るため剣などの武器に限らず贋作と成すことができる。
剣とは相性が良いだけ。但し、情報を得られるのは物に限るため生物の贋作はできず、式神や偽身などの贋作もできない。
これには例外があり、物質化された心器は完全に複製でき、知り尽くしている己だけは贋作の対象とできる。
衛宮士郎はこれを利用して自らを誰かの贋作とすることで技術や経験を得ることができる。
この能力はあくまで贋作であるため真作(本物)に勝つことはできない。
⇒衛宮士郎 (えみやしろう)
最終更新:2007年07月21日 18:24