来栖川綾香の偽身。
“適応”の概念操作。
気候、速度、思考、技能、デバイス等に己を適応させ、最適解を導き出す。物質の材質、形状、体積、質量などの操作はできない。
以下詳細解説。
・気候に対する適応:周囲の気温や湿度などに対して身体機能を調節する事で綾香がベストのコンディションを保てるようになる。体温の上下などは直接行えるので彼女は汗をかくこともない。また、心拍数や血圧なんかも調節出来るので運動前の準備運動なども基本的には不要。
・速度や重量に対する適応:気候適応の応用。通常状態の動体視力では追いつけない速度のものなどもよく見えるようになったり、物体の重心の位置などが直感的に分かったりする。
・思考に対する適応:「彼ならこう言うときこう考えるだろうな」という感覚を進化させたようなもの。綾香、ひいてはマルチジーニアス内に蓄えられた相手の行動パターンなどからその思考を類推することが出来る。使い方を変えると、綾香自身の行動パターンを他人のものにすることも可能。当然の事ながら付き合いの長い相手の方が高いシンクロ率になる。
・技能や仕事に対する適応:格闘技などの場合は、綾香の体格や能力に合わせてその動きをするための最適なモーションを導くことが出来る。見たことがある技は勿論、文献などである程度体の動かし方が分かれば簡単に再現可能。通常の作業や仕事の場合は、効率よく数をこなすためには何処を重点的に行い、何処は多少手を抜いても問題ないか、などが直感的に把握できる。
・デバイスに対する適応:気候に対する適応と技能に対する適応の応用。道具を用いた行動の際、最も綾香に負担がかからず、かつ最高の効果を導くための使い方を把握する。勿論、体格に合わない武器と体格に合った武器では後者の方が完全に実力を発揮できることに変わりはない。
以下は更に能力が進化した際に習得するかも知れない能力。
・身体適応:技能に対する適応、デバイスに対する適応とは逆に、“技や道具の方に綾香の肉体を適応させる”能力。体重や体格、四肢の長さなどを変化させることで、綾香が“その技で最大の威力を出せる”と考える体格に自らを変化させる事が出来る。
・身体適応Ⅱ:また、気候に対する適応も進化し、人類では本来耐えられないような環境にも自分自身を変化させることで適応できる様になる。周囲が余りに高温ならば皮膚を変化させ、耐熱性と断熱性の高い外殻を形成したり、酸素濃度が低い場所では、酸素を全く必要としない体になったり出来る。受動的ではあるが高町恭也の自己概念の操作に近い。流石に究極生物にはなれないと思われる。
最終更新:2007年10月21日 15:07