世界一薄い「ばんそうこう」=癒着防いで傷ふさぐ-早大など
7月6日17時56分配信 時事通信
市販のばんそうこうの10万分の1という数十ナノメートル(ナノは10億分の1)の厚さの、世界一薄い医療用創傷被覆シートの開発に、早稲田大などの研究チームが成功し、6日、発表した。これまでのシートでは難しかった、肺などの柔らかい組織でも手術後の癒着を防ぐのに役立つという。
手術後の傷をふさぐ医療用のシートはこれまでもあったが、血液の凝固成分(フィブリン)を「のり」にして張り付けており、術後に不必要な部分も癒着を生じるなどの問題があった。
早稲田大先進理工学部の武岡真司教授らの研究チームは、カニの甲羅由来のキトサンと海草由来のアルギン酸を交互に重ねた数十ナノメートル程度の薄い高分子シートを開発した。柔軟性があり、表面が平滑なため、十分な強度で組織の表面に吸着できる上、「のり」がないので他の組織に癒着する可能性も少なくなった。
イヌの肺を使った実験では、口径6ミリの欠損部を2センチ角のシートでふさぐ手術に成功。呼吸で肺に掛かる圧力にも十分耐え、実用性が証明された。
最終更新:2009年07月14日 00:50