さきほど「中途半端な道州制」という言葉を使った。中途半端とはどういうことか。これは、府県連合みたいなものをイメージしてもらえば分かりやすい。
東北地方は「東北道」という一つの州になるが、山形県や宮城県など現在の県も依然として残り、それぞれに県知事もいるような感じだ。こうして出来上がるのは、それぞれの県が連合して「州」を形成するという程度の道州制で、それでは結局、オブリーク(間接的)な統治機構じゃないかということになる。もちろん屋上屋では経費がかさみ、行政の透明性も後退することになる。
そんなことにならないためには、道州制に移行するまでの流れを明確にしておくことが大事だ。だから、わたしは移行するための3ステップを提案している。
まず第1段階では、地方にある国の出先機関を統合する。第2段階では、府県連合を作る。例えば九州なら、知事が集まり、九州全体の議会を一つにする。そして、これまで国が握っていた立法や行政の権限も府県連合に移譲する。
そして第3段階で、道州知事を直接選挙で選ぶ。道州知事は、対外的にはプレジデント(大統領)みたいな存在だ。このようにして、地方での行政権と立法権を確立していくのである。道州制を実現するには、こういう三つのステップを明確に決めていかないといけない。このアイデアは、わたしが1995年の文芸春秋に書いたことだ。
最終更新:2006年12月26日 20:55