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オカシイ世の中覚え書き

安倍首相訪朝で拉致問題全面解決!?ー2006.12.29


最近、複数の筋から「近い内に日朝交渉が大きく進展する。拉致問題が一挙に解決する」などという“情報”を耳にする。
 先日、テレビを見ていたら、あのテリー伊藤まで、番組中のコメントで、そのことを言外に匂わせた発言をしていた。
 常識的に考えると、「あり得ない」としか判断できず、都市伝説の様相も呈しているのだが、どうも辿っていくと日本政府当局から当該情報が発信されている気配がある。
 これは何かの口伝工作なのだろうか?それとも一種のフォークロアなのか?あるいは、戦争が始まったり、北朝鮮が突如崩壊する見通しでもあるのか?
 実に不可解なのである。
 この件で想起されるのは2005年2月のオーマイニュースの報道(末尾)である。北朝鮮サイドからの情報リークであることを踏まえ、宣伝工作の要素を割り引いたとしても、井上義行・現首相秘書官が「対北密使」として活動していたこと自体はほぼ間違いない。
 産経新聞ですら、2004年2月当時、以下のように報道していたぐらいだからである。


<参考>
 日朝拉致協議・検証 「焦っているのは北」
2004.02.15 産経新聞朝刊 
(略)
 「北朝鮮が私に対し、『平壌まで拉致被害者の家族を迎えに来い』と言うならば応じてもいい」十二月中旬、安倍晋三自民党幹事長はこう漏らして周囲を驚かせた。これには理由があった。この時期、北朝鮮の方から接触を図りたいとする秋波が届いていたのだ。
 安倍氏といえば、対北朝鮮の最強硬派。幹事長として北朝鮮への経済制裁を可能とする外為法などの改正を進めていた。それだけに安倍氏としては、この言葉に北朝鮮の真意をさぐるための観測気球の意味を込めた。
 また慎重を期して自らは動かず、拉致議連事務局長の平沢勝栄衆院議員が十二月中旬、北京で北朝鮮側と接触。北朝鮮は変わらず日本政府を非難しながらも、話し合いには前向きの姿勢を示した。
 一月中旬、安倍氏は次の手を打った。強い信頼を寄せる官房副長官当時の秘書官を極秘に訪朝させた。この事実関係について安倍氏は一切、口をつぐんでいるが、拉致家族帰国にあたっての北朝鮮の条件を探ったといわれている。


 さらに言えば、安倍首相の「優柔不断な」、誰にでもいい顔をしようとする、少なくともそう受け取られてしまう態度が、北朝鮮に誤解を与えた、つまり、オーマイニュース記事が指摘するような形で、北朝鮮が安倍首相の“真意”を誤信したことも十分あり得るのではないかとさえ筆者は思っている。
 日朝両国が裏側で様々な交渉を維持していても不思議ではないし、「火のないところに」とも言うから、冒頭の全面解決情報に近いような話も(希望的観測も含めて)取り沙汰されている(いた)のかもしれない。
 どの程度本当に話が進んでいるのか、それとも荒唐無稽なトンデモ話なのか分からないが、仮に「当たらずともいえども遠からず」であるとしたら、懸念されるのは現在の政局である。
 つまり、政権発足早々ズタボロ状態の安倍首相としては、ここで起死回生の一点突破を図りたいという誘惑が働く。そのために、「目立たない形で」不本意な妥協をすることだって当然あり得るだろう。言い換えれば、北朝鮮からは足元を見られてしまい兼ねないということである。


<参考>(仮・抄訳)2005年2月18日付オーマイニュース(韓国版)記事
http://www.ohmynews.com/articleview/article_view.asp?at_code=238050 

「日本のタカ派政治家 安倍晋三 二つの顔」
(略)
■外祖父・岸信介のコピー・安倍
 とにかく岸・元首相、安倍晋太郎・元外相を継いで、3代にわたって自民党の最高ポストである幹事長職に就いた安倍晋三は、1993年、父の選挙区である山口県から初めて当選した後、2000年には森喜朗政権の内閣官房副長官、そして49歳の3世議員としては珍しく、タレント政治スタイルを駆使している小泉現首相によって、電撃的に自民党幹事長に任命されて、日本の政界は勿論、日本列島を驚かせた。


▼写真
http://image.ohmynews.com/down/images/1/han_211495_1[282690].jpg
 去る2004年7月11日 日本の与党・自民党の総裁である小泉純一郎総理が、東京の自民党本部において、参院選挙で当選が確定した党員たちの名前の上に、赤いバラの花を挿している。右側で拍手をしている人物が安倍晋三幹事長だ。
 2005 AP/連合ニュース


 しかし、小泉首相も、この時までは、安倍晋三が自分の背後から裏切りを行うとは、たぶん夢にも想像できなかっただろう。
 上述の北朝鮮政府が発表した声明内容中、中段の「国家権力の最高権力の座を狙って、もうずっと前から、拉致問題を利用して『功績』を立てるため、我々に二つの顔を向けて」きた人物が、他でもない安倍晋三だからだ。
 「勿論、共和国内部で安倍提案に乗り気になった人の過ちもある。しかし、それよりもっと破廉恥で容赦できない人物がまさに安倍晋三だ。我が共和国に対して経済制裁やら何やら言いながら、日本では極度に強硬な対北政策を主張する政治家が、我々のほうに来ては反対に、日本国民の心情を思って心にもない発言をした、と言っ
たそうだ。
 そして、日本の次期首相はまさに自分だから、拉致被害者家族の日本帰国は、小泉首相を通してではなく、次に首相となる自分に任せてくれと哀願したらしい。さらに、我々が願う米と経済援助は我々が要求するとおり、すべて聞き入れるとも大言壮語したという。そんな人物がまた日本に帰っては正反対の話をしたというのだ。」
 北朝鮮事情に精通した在日僑胞のこのような発言がもし事実なら、日本の政界におびただしい波紋が広がる。そのため、その証拠を見せてくれと言って、10日前、北京で会った筆者が要求した。すると、安倍晋三がピョンヤンに密使として送ったという日本人の北朝鮮ビザ申請書の複写を見せてくれた。そこには井上という人の写真と名刺、そして北朝鮮訪問ビザ申請内容が詳しく書かれていた。


■「次期首相となる私を後押ししてくれれば、対北経済援助をしよう」
▼写真
http://image.ohmynews.com/down/images/1/han_211495_1[282696].jpg
 安倍晋三・幹事長の代理人である井上義行が去年1月16日付で作成した北朝鮮ビザ申請書。フジツウ(原文はハングル表記)産業所属となっている井上の訪朝目的は 「合弁実務協議」と記録されている。


 北朝鮮側の主張は、単刀直入な政治発言で大衆的人気が高い田中真紀子・元外相(現衆院議員)の父である田中角栄・元首相が成し遂げた日中国交回復のように、自分も任期内に日朝修交を結ぼうとする小泉・現首相の対北外交政策に、(安倍が)脚払いをかけるな、ということだ。
 北朝鮮に密使を送っては、日本国民の感情をあれこれ言いながら、日本で口にする言葉、平壌に来て口にする言葉が、180度異なる彼の二重行動を受け入れることはできないと声を高めた。
 それも小泉首相の政府ラインで人を送り、北朝鮮政府と暫定交渉をする過程で、秘密裡に密使を送って、自分を次期首相候補として育ててくれた小泉首相を裏切って、北朝鮮政府に自分を後押してくれと言ったことは、国籍を問わず、政治家として道義上、到底容認できないことだと付け加えた。
 安倍晋三の提案に少しの間搖れた北朝鮮政府は、勿論、対日外交窓口を小泉首相ラインで一本化し、その甲斐あって2004年5月、小泉首相が再訪朝した時、日本人拉致被害者家族を日本に送ることができた。
 北朝鮮事情に精通した在日僑胞は、最近になって安倍幹事長代理が対北経済制裁を一層声高く叫ぶのは、北朝鮮政府が自分の提案を聞き入れないことに対する腹いせであると分析した。
 それだけでなく、「自民党幹事長」から「幹事長代理」に、そのポストが下げられたのは、ひょっとすると北朝鮮に密使を送って交渉した行為が、小泉首相にバレて問責を受けたのではないかとする意見も控え目に表した。事実、この件については、日本のメディアも首を傾げてきたはずで、北朝鮮側の主張に重みを加えている。
 一方、安部晋三は現在北朝鮮に対して、一月位の期限を置いて北朝鮮が変わらない場合、経済制裁を加えねばならないという主張に引き続き、去る10日、北朝鮮が核兵器保有の事実と6者会談への不参加を宣言すると、待ってましたとばかり「今やこれ以上待つ必要がない。経済制裁を加える要件が満たされた」と宣言した。


■北「提案を聞き入れないので、安倍が意趣返しをしているのだろう」
 一方、これに対し、駐日ハワード・ベーカー米大使は、強硬一辺倒の安倍幹事長代理の主張に対し、「対北経済制裁論は韓国と中国そしてロシアなどと、お互いに議論し協力して下すことができる結論だ」と釘を刺したし、右翼系政治家に分類される町村信孝外相も「対北制裁は6者会談の進展状況を見ながら、韓、中、米など関係
当局と協議しながら意見を調整しなければならない」と追随した。
 さらに、対北朝鮮政策の鍵を握っている当事者である小泉首相は10日、北朝鮮が核兵器保有の事実と6者会談への不参加を宣言した後も、「対話を通した対北外交戦略」という姿勢を引き続き堅持する予定であると発表した。
 とにかく小泉首相によって電撃的に抜擢され、破格の人事として、日本の政界を驚かせた安倍晋三。そんな彼が日本人の前では北朝鮮の体制を崩壊させねばならないと大っぴらに騷ぎながら、いざ北朝鮮に行っては「対国民用の発言だった」「小泉首相でなく自分の力で日本人拉致被害者家族を帰国させたように見えるよう後押して
くれ」などと言った交渉内幕を、もし日本のメディアと国民が知らされた場合、果たしてどんな反応を見せるだろうか。また安倍晋三は日本国民を前にどう言い訳するのだろうか?
 日本軍慰安婦の放送をめぐるNHKのように、放送するなという圧力を担当プロデューサーに加えたことはないという嘘を再び付くのだろうか?


▼写真
http://image.ohmynews.com/down/images/1/han_211495_1[282698].jpg
 ユ・ゼスン氏


 しかしながら、今度はそんなに容易ではない見通しだ。
 なぜなら、すでに北朝鮮の側で、彼の嘘を予想して確固な証拠物を保管していることが分かっており、もし彼が密使派遣事実を否認して、さらに進んで今のように強硬な対北経済制裁を叫ぶ場合、北朝鮮がじっとしていることはないためだ。
 もし北朝鮮が持っている資料を日本のメディアに公開する場合、その波紋は一波が万波にも拡がるだろう。そればかりでなく、その言葉を信じて後援した日本国民が彼を許さないためだ。その上に、すでに日本のジャーナリストが、この件の真相を暴くべく、いちはやく動いている。安倍晋三の、その堂々たる対北経済制裁発言がいつまで続くのか、それは誰にも分からない。
(記事本文に倣って敬称略)

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最終更新:2006年12月30日 00:35