オカシイ世の中覚え書き

Ⅱ-2.学校を再生し、安心して学べる規律ある教室にする

学校は、安心して学べる楽しい場所でなければなりません。しかし、深刻ないじめや暴力、少年犯罪など昨今の状況は、学校の安全性すら揺るがしかねず、特に、一部の学校の荒廃に対しては早急の対策が求められます。教室の規律保持など、学校内で起こっていることについて、学校は責任をもって対応し、教育関係者は、「事なかれ主義」に陥ることなく、厳しさと深い愛情を持って取り組むことが必要です。

(1)いじめと校内暴力を絶対に許さない学校をめざし、いじめられている子供を全力で守る
【いじめ相談体制の抜本的拡充、荒れている学校をなくすため予算・人事・教員定数で支援】

(2)いじめている子供や暴力を振るう子供には厳しく対処、その行為の愚かさを認識させる
【出席停止制度を活用し、立ち直りも支援。警察等との連携。いじめの背景を調査し是正】
○ 学校は、いじめている子供に、その行為が人権侵害にもなり、不正義で人間として恥ずべき愚かな行為であることを認識させる。
○ 学校は、いじめが起こった原因・背景を調査・検証し、是正を行う。
○ 学校は、いじめや生徒、教員に対する暴力などの問題行動や反社会的な行動をとる子供を排斥するのではなく、保護者や地域の住民などの協力者も入れて、十分に話し合い、理解を得るための努力を払いつつ、警察との連携も視野に入れながら適切な指導を行う。その際、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、アスペルガー症候群や虐待等による行動でないか等、問題行動の背景に十分注意する必要がある。
○ 学校は、指導や懲戒にもかかわらず、悪質ないじめや暴力などの反社会的行動をとる子供に対しては、状況に応じて、他の子供の学習環境を守るとともに、その子供を立ち直らせるため、個別指導や別室等での教育なども行う。その際、教育的な観点から、社会奉仕等の体験活動を採り入れることも考えられる。また、保護者に対しても理解と協力を求めるべく働きかけるとともに、保護者に重大な問題がある場合には、子供を守るため、状況に応じ、児童相談所や警察等の関係機関に連絡する。
○ 学校が最大限の努力を重ね、上記のような指導や懲戒にもかかわらずいじめや暴力行為を執拗に繰り返すような反社会的な行動をとる子供に対しては、学校教育法に基づく市町村教育委員会による出席停止制度を活用する。その場合は、関係機関が協力して指導・サポート体制をとるなど、教育委員会及び学校は適切に対応する。
○ 学校は、校則にいじめ・校内暴力など反社会的行為の禁止を明確に示し、いじめられている子供を全力で守る。
いじめている子供や暴力を振るう子供には校則違反として厳しく対処する。
○ 国、地方公共団体は、子供たちの悩みや不安を受け止めることのできる、深夜・休日を含めた24時間対応のより利用しやすい電話相談システムを整備するなど、いじめ相談体制を抜本的に拡充する。
○ 教育委員会は、予算・人事・教員定数の面で学校を支援し、荒れている学校や教育困難校をなくす。

(3)暴力など反社会的行動を繰り返す子供に対する毅然たる指導、静かに学習でき
る環境の構築 [18年度中に通知等を見直す]
○ 国において、教員が毅然とした指導ができるよう、学校の指導や懲戒についての昭和20年代の「体罰の範囲等について」など関連する通知等を、18年度中に見直し、周知徹底の上、来年度新学期から各学校で取り組めるようにする。
○ 学校は、静かに学習できる環境を構築するため、校長、生徒指導主事等を中心に、全教員の協力体制を築く。

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最終更新:2007年01月25日 01:13