柳沢伯夫厚生労働相の「女性は子供を産む機械」発言は、安倍内閣に取り返しのつかないダメージを与えることになると思う。
このところ、どの世論調査を見ても、安倍内閣の支持率は落ちる一方で、支持と不支持がほとんどならぶところまできていた。
それでもかろうじて不支持を支持が上まわっていたのは、もっぱら女性層の支持によるものだった。男性層だけをとれば、とっくに不支持が支持を上まわっていた。まだ柳沢発言を反映した世論調査の数字は出ていないが、まちがいなく、不支持の数字がはね上がるだろう。
安倍首相が落ちた逃げ場のないトラップ
柳沢発言を批判する声が、自民党内はもとより、内閣の内部からすら聞こえているくらいだから、柳沢厚労相の辞任を求める野党の攻勢が強まるのは必至である。
こうなると、この問題が起きてすぐ、安倍首相が柳沢発言に対して不快感を表明したものの、柳沢厚労相の辞任を求める考えはない(それだけの重大問題とは考えていなかったということ)ことを表明してしまった政治的判断ミスが、どんどん安倍内閣の傷を深くしていくだろう。
なにしろ、柳沢厚労相が辞めないかぎり、この問題がTVで取りあげられるたびに、安倍首相のそのときの支持発言が繰り返しTVで流されることになるからである。
最終更新:2007年02月01日 01:20