オカシイ世の中覚え書き

その4

2月4日には、愛知県知事選と北九州市長選がある。

宮崎県知事選での大敗(そのまんま東氏の大勝)につづいて、この2つの選挙を失うようなことになったら、すでに失速がはじまっている安倍自民党の勢いは、ハッキリいって止まってしまうどころか、死に体に近いことになってしまうだろう。4月の統一地方選、7月の参院選に赤信号がともる。

もともと安倍が首相になれた最大の理由は、次の参院選で自民党の顔になれるのは安倍しかいないということだった。選挙の顔になれない安倍首相に何の価値があるのかという声が出てくること必定だろう。

安倍人気はなぜここまで落ちるのか

首相になったばかりのころは、まれに見るほど高い人気をほこっていた安倍首相の人気がなぜかくほどまでに落ちるばかりなのか。

第一にあげられるのは、人間として面白くないということだと思う。小泉時代と同じように、毎日のテレビのぶら下がり会見で、記者に問われるといろいろしゃべるにはしゃべるのだが、その言葉が上すべりするだけで、人をひきつける要素がさっぱりない。国会の演説、あるいは答弁で語るときも同じである。とにかく何を聞いても、つまらないの一語につきる。

私の家には91歳になる母親がいて、ときどきいっしょにテレビのニュースをみるのだが、ついこの間も、安倍首相が語るのを聞いていて、「この人は何もない人だねえ」とつくづくいっていた。

安倍人気が落ちるばかりの第二の理由は、安倍首相が選んだ党と内閣の要人たちの多くがダメ人間で、めざましい業績をあげられないだけでなく、失言、不適切行動の連続というところにある。

安倍首相の人を見る目の無さが露呈するばかりなのだ。柳沢厚労相、本間税調会長だけでなく、つい先だっては佐多行革担当相を辞任のやむなきにいたらしめた政治資金の処理問題もある。同じ問題で、松岡農相、伊吹文科相、久間防衛相らも、次々と国会で追及を受け、陳謝することの連続である。

大きな組織で人の上に立つ立場の人間にとって、何よりも重要な能力は、人を使う能力である。人を使う能力の前の問題として、人を見る目を持つということである。

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最終更新:2007年02月01日 01:22