概要
・低身長, 特徴的な顔貌, 先天性心疾患を特徴とする症候群.
疫学
・発生率: 1000-2500出生に1人
・遺伝形式: 常染色体優性遺伝
・通常, 家族内で散発的に発生する.
原因
・約半数の症例でPTPN11におけるミスセンス変異が認められる.
臨床症候
先天性心疾患
・肺動脈弁狭窄が最も多くみられる先天性心疾患で頻度は50-62%
・肺動脈弁の異形成や肥厚が原因
・非対称性中隔肥厚を伴う閉塞性肥大型心筋症(HOCM)は患者の20%で発症する
・その他の主な先天性心疾患:
・心房中隔欠損(ASD)
・心室中隔欠損(VSD)
・動脈管開存(PDA)
・Fallot四徴
・大動脈縮窄
停留精巣
・男児で多く認められ, 頻度は77%
・両側性停留精巣は男性における不妊の原因となる.
尿路奇形
・約10%で認められ, 多くは腎盂尿管移行部狭窄や水腎症.